私立中学での不登校──ご家族の覚悟と、たった一言が分ける「その後の未来」
今日も私のブログにお越しいただき、ありがとうございます。
感謝申し上げます。
先日より、せっかく合格して通い始めた私立中学校で、不登校になってしまったお子さまの「学校復帰」について考えております。
前回は、私立中学へ本気で復帰したいと願うのであれば、お子さまご自身に最低でも四つの条件が備わっている必要がある、というお話をさせていただきました。
- どんなに辛くても、学校に通いたいと、心の底から思えていること。
- 学習の遅れを認めて、プライドを捨てて向き合うこと。
- 冷静で、無理をしないこと。
- 勉強だけが不登校の理由ではないと自覚していること
私のところへ相談に来て、実際に復帰を果たした子どもたちに共通して見られたのが、この四つの覚悟でした。
ただ、これだけの強い意志を持っていたとしても、私立中学への復帰は、それだけではまだ難しいのが現実です。
なぜなら、どうしても乗り越えなければならない「五つ目の壁」があるからです。
それが、「学習の遅れを取り戻すこと」です。
私立中学のカリキュラムの進み方は、公立とはまったく違います。お休みしていた間の遅れを取り戻し、同級生と同じ範囲まで追いつかせたとしても、それだけでは復帰後の凄まじい授業スピードにはすぐについていけなくなってしまいます。
ということは、復帰するその日までに、他のお子さまたちよりも「さらに先の内容(予習)」まで、学習を進めておかなければならないのです。
ただでさえ心と体が疲弊している不登校の期間に、さらに余分な学習量をフルスピードでこなしていく。
これができるかどうかが、大きな分かれ目になります。
しかし、これを乗り越えれば必ず復帰できるかというと、必ずしもそうではありません。
ここから先は、お子さま本人の問題ではなく、お母さま、そしてご家族の皆さまの「覚悟」のお話になります。
私立中学で不登校になった場合、「学校復帰はあきらめるくらいの覚悟が必要である」と、これまでもお伝えしてまいりました。
ところが、お子さまが想像を絶するような努力を重ね、ついに学校へ復帰したあと、少し時間が経って定期テストの結果などが思わしくないと、復帰前には「行けるだけで本当に十分」とおっしゃっていたはずのご家族が、つい、こう口にしてしまうのです。
「せっかく戻れたのだから、もう少しがんばったら?」
お母さまに悪気はないのです。これまでのご苦労や、我が子の将来を思えば、つい焦ってしまうのも仕方のないことだと思います。
ただ、この一言が、ギリギリのところで踏ん張っているお子さまの心を、どれほど深く傷つけるかということを、どうか考えていただきたいのです。
本当にこの一言だけで、最難関中学に見事復帰できた子どもが、再び通えなくなってしまったというケースがあります。
その子どもは、学校を辞めて公立中学へ転校しましたが、そこにも通うことはできず、高校は通信制、大学受験はあきらめ専門学校へと進みました。
そして今、実家を離れて暮らし、お盆もお正月も、実家には帰らないままです。
たった一言で、ここまで歩く道筋が変わってしまうことがあるのです。
このとき、その子どもは「テストの点数」を責められたと感じたのではありません。
「これだけがんばって戻ってきた自分を、まだ認めてもらえていない」と、そう受け取ってしまったのではないでしょうか。
子どもの内側では、私たち大人が想像する以上に、たくさんの感情が渦巻いています。
学校に戻れた安堵、また行けなくなるかもしれない不安、周りに追いつきたい焦り、それでも疲れている心。そういったものを、子どもはまだうまく言葉にできません。
だからこそ、点数や態度といった「見える部分」だけで判断をなさらず、その奥にある「言葉にならない想い」に、そそっと耳をすませていただきたいのです。
ですから、六つ目の条件はこうなります。
「ご家族は、もう学校に復帰しただけで十分と、心から応援するだけ」
これ以上の無理はさせず、楽しく通えているのなら、成績はギリギリでもよい。
そうご家族が心から思えないのであれば、最初から学校復帰を望まない方が、結果的にお子さんの心を守ることになります。
もちろん、学校復帰だけが唯一のゴールではありません。別の環境でイキイキと自分らしさを取り戻す道も、たくさん用意されています。
大切なのは、学校に戻ることではなく、お子さまの心がこれ以上折れないことです。
私立中学で不登校になる子どもは、もともと、受験勉強で大きな無理を重ねてきた、本当に真面目で優しい子たちです。
どうか、「元気で、健康で、笑顔でいてくれたら、それで十分」と、心から思っていただきたいのです。
ここまでお読みくださり、ご自分のこれまでを振り返り、胸が痛くなったお母さまもいらっしゃるかもしれません。
これまでの道のり、本当にお疲れさまでした。
お母さまご自身も、一人でたくさん悩み、苦しんでこられたことと思います。
過去のことを悔やむ必要はまったくありません。
今日この瞬間から、お子さまへのまなざしを少し変えていけば、それで十分なのです。
それでも、ご自身だけで抱えるには、あまりにも重いお気持ちもあるかと思います。 何をどうすればよいのか、ご家庭の状況によって本当に違いますので、一般論ではどうしてもお伝えしきれない部分があります。
ですから、もしよろしければ、一度私にお話を聞かせてください。
どうか一人で悩まないでください。
お子さまとご家族にとって、今何が一番大切なのか、ご一緒に丁寧に進む道を探していきましょう。
個別相談のご案内
私のところでの個別相談では、たとえばこのようなことをご一緒に整理してまいります。
- 四つの条件のうち、今そろっているもの、これから育っていきそうなものの見極め
- 在籍されている私立中学校への、具体的な配慮のお願いの仕方
- 別の道を選ばれる場合の、お子さまに最適な選択肢の提示
- お母さまご自身のお気持ちを、どのように整えていかれるかのメンタルケア
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どうか、一人で悩んで抱え込むことはしないでください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
どうぞ今日も良い一日でありますようにお祈りしております。
この記事は、中学受験と不登校(665)を加筆・修正したものです。
