中学受験・不登校でお悩みのお母様へ 個別相談はこちらから

私立中学での不登校(8)── 復帰できるお子さまに共通する四つの条件と、ご家庭がたどる道筋

目次

私立中学での不登校(8)── 復帰できるお子さまに共通する四つの条件と、ご家庭がたどる道筋

今日も私のブログにお越しいただき、ありがとうございます。

心より感謝申し上げます。

先日から、私立中学校に合格されたけれど、不登校になってしまわれるお子さまのことを、続けて考えてまいりました。

前回は、せっかく合格された私立中学校に復帰することが、現実的にはかなりハードルが高く、厳しいものがあるということをお話ししました。


ただ、入学試験の難易度に関係なく、学校に復帰していかれたお子さま方は、確かにいらっしゃいます。

そのまま上の高校に進学され、中には大学受験で難関国立大学に合格されたお子さまもいらっしゃいます。

これまでお預かりしたお子さま方の中ではまれなケースですが、復帰した子どもたちには、確かに共通する「四つの条件」がございました。

はじめに、お読みになる前のお願い

ここでお伝えする条件は、あくまで「私のところに来てくれた子どもたち」を見てきた範囲の共通点です。

不登校になられる状況は、一人ひとり違います。

「うちの子は当てはまらないから、もう復帰はできない」と、決して悲観しないでください。

お母さまが今のご状況を整理するための、一つの目安としてお読みいただければ幸いです。

【条件1】「それでも学校に通いたい」という本人の強い意志

復帰した子どもたちに共通していた、最も大切な土台です。

ご家庭で悩み、動けない状態がしばらく続いた後、少し落ち着いたときに、子ども自身が「学校に戻りたい」と強く思っていました。

ご家族の手前、そう言わざるを得ないのではないかと、私が言葉を変えて問いかけてみても、「何とか戻りたい」という意思が、はっきりとありました。

ご家族がどれだけ「戻ってほしい」と願われ、厳しく接せられても、ご本人の意思がなければ、前に進むことは本当に難しいのです。


ここで、お母さまに大切にしていただきたいことがあります。

「学校に戻りたい」という言葉が出てくるのは、お母さまが「戻ってほしい」というお気持ちをいったん横に置かれ、お子さまのご様子に静かに目を向けていらっしゃる時期に多いのです。

言葉の表面だけを受け取るのではなく、ためらいの奥に隠された「なんとか自分を変えたい」という震えるような想いに、そっと気づいて待ってくださるお母さまの存在が、お子さんの中に「戻りたい」という小さな火を、もう一度灯していきます。

【条件2】学習の遅れを認め、プライドを捨てて向き合えること

二つ目は、学習の遅れから目を背けず、向き合うことを嫌がらないということです。

復帰のためには、わからなくなっているところまで遡って、学び直さなければなりません。

「そんな簡単なところは大丈夫だから、もっと先からやりたい」とプライドにこだわってしまうお子さまは、途中で挫折してしまうことが多くありました。

「自分は勉強でかなり遅れている」とご自分の状態を冷静に分析し、わからないところを素直に認めて学び直せること。

これは、学習だけの話ではなく、「今の自分を受け入れる」という「自己受容」そのものです。

これは本当に勇気のいることです。

辛かった学習に自分から向き合っていくには、相当の覚悟が必要になります。

【条件3】焦らずに冷静さを保ち、無理をしないこと

三つ目は、冷静で、無理をされないということです。

「一日でも早く戻りたい、そうしないと遅れがひどくなる」と焦って無理をする子どもは、結局、途中で息切れしてしまいます。

「焦ってもうまくいかない。自分の状態から考えると、確実に積み上げていくしかない」と、冷静なペースを保てることが何より重要です。

お子さんの将来を思われると、お母さまのほうが先に焦ってしまうお気持ちは本当によく分かります。

ただ、お母さまの焦りは、必ずお子さまに伝わってしまいます。

お子さんが無理をしているなと感じたときは、大人がブレーキをかけ、ペースを落としてあげる勇気が必要です。

【条件4】「勉強だけが不登校の理由ではない」と自覚していること

四つ目は、ご自分が不登校になったのは、学習面だけが理由ではないと自覚されていることです。

学校の雰囲気、周りのお友達とのコミュニケーション、先生との関係、将来への不安、校内での見えない激しい競争など、こうした学校生活のすべてが、不登校の原因となり得るのだと、ご本人がしっかり理解していることが、ものすごく重要です。

「勉強ができるようになれば戻れる」という単純な解決策ではなく、学校という「環境全体」とどう折り合いをつけるか、勉強以外の部分にもチャレンジしていくバイタリティーが必要になってきます。

では、ご家庭は何を見て、どの順番で動くのか(三つの段階)

お母さまから見て大切なのは、「では、今うちの子がどの段階にいるのか」を把握することです。

復帰までには、以下の三つの段階があります。

  1. 第一段階:心身のエネルギーを回復させる時期(休養期) 

    学校や勉強のお話は一切できない状態です。

    お母さまが見ていただくべきは、お子さまが「眠れているか」「食事が取れているか」「表情に柔らかさが戻ってきたか」という、生命力のリハビリ段階です。

    この時期に「どうしたいの?」と問い詰めるのは逆効果です。
  2. 第二段階:気持ちが揺れながら言葉になってくる時期(表出期)

     「本当はどうしたいのか分からない」「戻れる気はしないけど、このままでもいけない気がする」というような、揺れた本音が出てきます。

    ここで急いで「じゃあ戻れるね」と結論を出さず、揺れている時間を揺れたまま見守っていただくことが最も大切です。
  3. 第三段階:「戻りたい」という意思がはっきりする時期(決意期) 

    ここで初めて具体的な動き(学習の遅れへのアプローチ、学校への連絡)を始めます。

    順番が逆になると、お子さんはプレッシャーで折れてしまいます。

学校側の「受け入れ体制」という、もう一つの重要要因

復帰は、ご本人の意思だけで決まるものではありません。

学校側の受け入れ体制も大きく左右します。

私立中学校では公立ほどの細やかな配慮は期待しにくいのが現実ですが、家庭側からアプローチすることで、以下のような調整が可能な場合もあります。

  • 欠席・遅刻連絡の簡略化
  • テストや課題の提出期限、評価方法の配慮
  • 最初の数日間は、保健室登校や短時間登校からスタートできるか
  • どの先生が信頼できる窓口になってくださるのか

お子さんの状態だけでなく、「学校側がどこまで歩み寄ってくれるか」を冷静に把握しておくことが、再登校後の二次挫折を防ぐ鍵になります。

「復帰しない」という道も、決してお子さんの負けではありません

四つの条件を読み、「うちの子には、まだここまでの覚悟は見えない」とお感じになるお母さまもいらっしゃると思います。

それは決してお子さんが弱いからではありません。

合格された私立中学校に戻ることだけが、お子さんの将来を守る唯一の道ではないのです。

実際に、私のところから以下のような別の道に進み、自分らしさを取り戻して大学進学やお仕事へと進んでいかれた子どもたちが、たくさんいます。

  • 地元の公立中学校への転校
  • 通信制の中学校・高校への移行
  • フリースクールや、家庭学習を中心にした組み立て直し
  • 高校受験でのリスタート(自分に合った学校選び)

それでも、これだけでは足りないのです

私立中学校への復帰を本気で願われるのであれば、少なくとも、ここまでお伝えしてきたことが必要です。


しかし、本当に申し上げにくいのですが、これだけでもうまくいかないことがあります。

四つの条件がそろい、ご家庭の準備が整い、学校側との調整もできて、それでもなお、私立中学校への復帰には「もう一つの大きな壁」が存在します。

その理由については、次回、詳しくお伝えします。

お母さまへ

毎日お子さんの様子を見守り、先の見えない不安の中で答えを探されることは、本当にお辛いお時間だと思います。

ご家庭の中で、お母さまの「願い」とお子さんの「本音」が混ざって分からなくなったとき、あるいは学校とどのように交渉すれば良いか迷われたときは、一人で抱え込まず、第三者の客観的な視点を入れていただくことに大きな意味があります。

あなたとお子さんの心が守られる最適な道筋を、一緒に見つけていきましょう。

一人で悩まないでくださいね。

個別相談のご案内

私のところでの個別相談では、たとえばこのようなことをご一緒に整理してまいります。

  • 今お子さまが、三つの段階のどこにいらっしゃるのかの分析
  • 四つの条件のうち、今そろっているもの、これから育っていきそうなものの見極め
  • 在籍されている私立中学校への、具体的な配慮のお願いの仕方
  • 別の道を選ばれる場合の、お子さまに最適な選択肢の提示
  • お母さまご自身のお気持ちを、どのように整えていかれるかのメンタルケア

ご相談はオンラインで承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。


6月限定 初回30分無料相談を承っております。
どうか、一人で悩んで抱え込むことはしないでください。
▶ 個別相談のご案内はこちら


最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い一日でありますようにお祈りしております。




この記事は、中学受験と不登校(664)を加筆・修正したものです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次