中学受験・不登校でお悩みのお母様へ 個別相談はこちらから

第3回 不登校でゲームばかりのわが子。「止める」べきか、「見守る」べきか。

今日も私のブログにお越しいただき、ありがとうございます。

感謝申し上げます。


今回は、お母様方から最もご相談の多い「不登校とゲーム」の問題についてです。

今すぐ知りたい具体的な対処法が含まれるため、一気に読めるように要点をまとめました。

お子さんへの具体的な声かけの例なども詳しく解説しています。


深夜のリビングに響くコントローラーの音や、画面の明かりを見るたびに、胸が締め付けられるような不安を感じておられるお母さんは本当に多いと思います。

最初は無理をさせまいと見守る決意をしたものの、何ヶ月も昼夜逆転でゲームばかりしている姿を見ると、このままでいいのだろうかと焦りが募ってしまうのは仕方がありません。

周囲からの心ない言葉に傷つき、お母さんご自身が孤独を深めていらっしゃるのだと思います。


不登校のお子さんが一日中ゲームをしているとき、親はそれを止めるべきなのかと深く悩まれると思います。


実は、この問いに対する答えは一つではありません。

ゲームの内容や時間が問題なのではなく、お子さんの心が今どの段階にあるかによって、親の取るべき対応は180度変わるのです。

お子さんの現在の状態は、大きく3つの段階に分けることができます。

今、お子さんがどの地点にいるのか、日頃の様子から客観的に確認できるチェックリストをご用意しました。
当てはまる項目が最も多いものが、お子さんの現在の段階となるのです。

緊急シェルター期:
心身のエネルギーが完全に枯渇し、辛い現実から逃れるためにゲームという「麻酔」を打っている状態です。(4つ以上該当で可能性が高いです)

□学校や勉強の話題を出すと表情が硬くなるか、部屋に逃げ込んでしまう

□ゲームをしている時も楽しそうではなく、追い詰められたように画面にしがみついている感じ

□昼夜逆転どころか、いつ寝て起きているのか分からないほど睡眠が乱れている

□食欲が落ちているか、食事や入浴など最低限の生活習慣すら面倒くさがる

□話しかけても無反応か、ピリピリして強い拒絶や暴言が返してくる

□表情がうつろで生気がなく、親と目を合わせようとしない

□「学校に行かなきゃ」と自分から口にしたり、頭痛や腹痛などを頻繁に訴える


この段階のお子さんからゲームを取り上げるのは、溺れている人から酸素マスクを奪い取るのと同じくらい危険な行為なのです。

今は一切の干渉を手放し、まずは心身を休ませるためだけにエネルギーを使わせてあげることが最も重要です。


膠着期:接点確保の時期
現実の無力感をゲームの世界で埋め合わせ、なんとか自分を保っている時期です。

親としては最も焦りを感じる長いトンネルのような期間なのです。(4つ以上該当で可能性が高いです)


□学校や勉強の話さえしなければ、比較的穏やかで日常の雑談には応じる

□ゲーム中の表情は少し和らいでおり、オンラインの友達と話したり笑ったりすることがある

□昼夜逆転はしているが、「〇時からゲームをして〇時に寝る」という独自の生活リズムがある

□自分の身の回りのこと(食事や入浴など)は、ある程度自分でできている

□自分の部屋にこもる時間は長いが、コンビニや通院など最低限の外出は拒否しない

□ゲーム内の友達やコミュニティに、自分なりの居場所を感じている様子がある

□ふとした瞬間に「どうせ自分はダメだ」というような自己否定的な言葉をこぼすことがある

この段階にいるお子さんにとって、ゲームは社会と繋がるための大切な命綱なのです。

ここが、ゲームを共通言語にして親子の会話を取り戻す最大のチャンスとなります。


回復前夜期:小さな芽吹き
心に少しずつエネルギーが戻り、ゲーム以外の現実世界へ視線が向き始める時期です。

同時に、親が焦って失敗しやすい危険な時期でもあります。(3つ以上該当で兆しがあります)


□子ども自身から「ゲームしすぎた」「目が痛い」など、ゲームへの距離感を口にすることがある

□親が制限しなくても自然とゲームの時間が減り、他のことに時間を使う日が出てきている

□ゲーム以外の動画(料理や雑学など)や別の趣味、ニュースなどに関心を示すようになる

□家族と同じ空間で過ごす時間が増え、「〇〇が食べたい」と自分から言うようになる

□買い物や家族での外食など、外出することへの抵抗が減ってきた

□「昼間に起きてみようかな」と生活リズムを戻そうとしたり、夜に眠れる日が増えた

□お母さんに対して「いつもありがとう」や「ごめんね」など、気遣う言葉が出ることがある


もしお子さんが緊急シェルター期にいる場合は、無理に引き剥がそうとするのはたいへん危険です。


しかし、多くのお母さんが直面し、悩み続けているのは膠着期なのです。


この長いトンネルの中で、親にできる最大の支援は、ゲームを「敵」として扱うのをやめることだと思います。

お子さんは、現実の世界で「何もできない自分」に深く傷ついています。

ただ、ゲームの世界の中では「レベルが上がる」「仲間から必要とされる」という実感を得ることができます。

一日中ゲームをしているのは、そうやって自分自身の心を必死に立て直そうとしている防衛反応なのです。

お子さんが発する言葉や、ゲームに向かう後ろ姿の奥には、どうか自分を否定しないでほしいという切実な願いが隠されています。


ですから、ゲームを共通の話題にして、お子さんとの接点を繋ぎ止めることがとても大切なのです。

具体的には、評価や判断を含まない声かけを意識してみてください。

たとえば、次のような言葉は避ける必要があります。

「いつまでやっているの」
「そんなことより、少しは勉強したらどうなの」
「そのゲームの何が面白いの」

これらの言葉は、お子さんの今の唯一の居場所を否定することに繋がってしまいます。


そうではなく、次のような声かけを試していただきたいと思うのです。

「そのキャラクター、かっこいいね。どんな技が使えるの?」
「へえ、一人で作ったんだ。難しかったんじゃない?」
「ずいぶん集中してやっていたね。お茶でも飲む?」

お子さんが好きなものに関心を持つふりをするだけでも構いません。

親が自分の世界を否定せず、ただ話を聞いてくれたという事実が、お子さんの心に安心感を貯めていきます。


もちろん、最初はそっけない返事しか返ってこないかもしれません。

ただ、焦らずにその小さなやり取りを続けることで、閉ざされていた心の窓が少しずつ開いていくのです。


そして、ルールの話し合いをする前に、睡眠と食事という生活の土台だけは静かに見守り、整えてあげてください。

干渉はしないけれど、お母さんはあなたの健康を大切に思っているよ、というメッセージを態度で伝えることが大切だと思います。


やがて、安心感が十分に貯まると、お子さんは自ら「少し外に出てみようかな」というサインを出し始めます。

それが回復前夜期です。

ここで「じゃあ、明日は学校に行けそう?」と先回りして期待をぶつけてしまうと、お子さんは再び強いプレッシャーを感じて、安全なシェルターである膠着期や緊急シェルター期へ逆戻りしてしまいます。

変化の兆しが見えた時こそ、気づかないふりをして黙って待つことが求められるのです。


止めるか、止めないかという二択で悩んでいる間は、まだ見守る時期なのだと思います。

必ずしも世間一般の正論が、ご家庭の正解になるとは限りません。

お子さんがゲームに熱中している時間を「待つ」ことは、お母さんにとって本当に先の見えない苦しい修行のようなものだと思います。

どうしても不安に押しつぶされそうになった時は、どうか一人で悩まないでください。

現在地を一緒に確認し、お母さん自身の心の負担を軽くするためにも、個別のご相談でお話を聞かせていただければと思います。


あわせて読んでいただきたい記事:
「なぜ?が言えない不登校の子どもたち(1)」
https://note.com/keisuke_tani/n/nd6bf52c65213


最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い一日でありますようにお祈りしております。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次