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不登校の子どもの心と身体を守る 焦って未来の答えを出さないための5つのヒント

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不登校の子どもの心と身体を守る 焦って未来の答えを出さないための5つのヒント


今日も私のブログにお越しいただき、ありがとうございます。

心より感謝申し上げます。

「このまま、うちの子の未来は閉ざされてしまうのではないか」。

学校へ行けなくなった子どもの姿を前に、そんな思いで眠れない夜を過ごしている方がいらっしゃいます。

昨夜は「明日は行く」と話していたのに、朝になると布団から出てこない。

何度か声をかけても返事がなく、ようやく返ってきた言葉が「無理」の一言だけだった朝もあると思います。


これまでも、こういうことがあると何度もお伝えしてきたことです。

でも、ご家族がご自身を責めるのは少しここでやめて、この先をお読みください。


「今日も休ませてよいのだろうか」
「このまま休み続けたら戻れなくなるのではないか」
「もう少し背中を押したほうが、この子のためになるのではないか」

もっと頑張らせなければという思いと、これ以上無理をさせたくないという思いの間で、身動きが取れなくなることもあるでしょう。

その焦りは、子どもを大切に思っていないから生まれるものではありません。

大切に思うからこそ、今すぐ正しい答えを見つけて未来を守りたいと願うのだと思います。

ですから、空回りしてしまうご自身を、どうか責めないでいただきたいと思います。


この連載では「不登校から、もう一度前を向くための13のヒント」を3回に分けてお届けします。

第1回は心と身体の安全を守る5つ、第2回は安心できる関係と主体性を支える4つ、第3回は学びや社会とのつながりを組み直す4つです。これは順番に進む回復の3段階ではありません。

子どもの状態は一直線には変化しないため、今のご家庭に必要なところを選び、行き来しながら読んでいただくための3つの視点だと考えていただければと思います。

一つでもヒントになり、ご家族の心が軽くなって欲しいとの想いで書かせていただいています。

少しずつお読みください。

なお、本文は複数の相談経験を参考に一般化・再構成したものであり、特定の方の経過や、すべての不登校の子どもに共通する過程を示すものではありません。医療的な判断に代わるものでもありません。

最初に、子どもの安全を最優先にしてください

「死にたい」「消えたい」といった言葉がある、自分を傷つける行動がある、食事や水分がほとんど取れない、家庭の中で安全を保つことが難しいと感じる場合は、一般的な関わり方の工夫だけで対応せず、できるだけ早く医療機関や公的な相談機関につながってください。

差し迫った危険があるときは119番、本人や周囲の安全が脅かされているときは110番も選択肢になります。

全国共通の窓口として、次の3つが案内されています。

・24時間子供SOSダイヤル(文部科学省・24時間対応) 0120-0-78310 ・#いのちSOS 0120-061-338 ・よりそいホットライン 0120-279-338

(窓口情報確認日:2026年(令和8年)8月13日。受付時間や利用方法が変更される場合がありますので、利用時には最新の公式案内もあわせてご確認ください)

あわせて、学校のスクールカウンセラー、市区町村の教育支援センター(適応指導教室)、児童相談所、地域の子育て・こころの相談窓口も、ご家族が相談できる場所です。

この状態は関わりだけで起きるものではありません。

ご家族だけで抱え込まず、必要に応じて学校や専門家の支援を求めてください。

ヒント① 今日中に将来の答えを出そうとしない

子どもが学校を休み始めると、意識は何年も先へ向かいます。

「勉強が遅れたらどうなるのだろう」
「進級や進学はできるのだろうか」

夜中まで転校先を検索してしまうこともあるかもしれません。

けれども、今日学校へ行けなかったことと、将来の道が閉ざされたことは同じではありません。

むしろ、今日学校に行けなかったことと、将来のことは、何の関係もないと思っていただいても良いくらいです。

布団の中で身体を丸めている子どもに今必要なのは、数年先の進路を決めることではないかもしれません。

「学校には連絡しておくね」
「何か口にできそうなものはある?」

その日の負担を一つ減らす言葉のほうが、今は届くことがあります。

もちろん、進級や進路を考えなければならない時期はあります。

今決める必要があることと、今日は決めなくてよいことを分けてみる。

時間を分けるだけで、親子ともに考える余地が生まれます。

ヒント② 原因を問い詰めず、今の困りごとを尋ねる

「何があったの」「どうして行けないの」。

これは責めたくて出てくる言葉ではなく、理由が分かれば助けられるはずだという思いから出てくるものだと思います。

しかし、子ども自身にも理由が整理できていないことがあります。

教室の音や人の多さがつらいのかもしれません。

授業についていけないことを知られるのが怖いのかもしれません。

睡眠不足、友人関係、学習のつまずき、先生との関係などが重なり、一つの原因として説明できない場合もあります。

全く子ども自身に思い当たることが無いことさえあるのです。

「なぜ」と繰り返されると、答えられない自分をさらに責めてしまうことがあります。

そこで「今、何が一番しんどい?」「困っていることはある?」と、現在の困りごとに焦点を移してみてください。

「学校が嫌だ」と言われたときも、学校全体が嫌なのだと結論づけず、「朝が特につらいのかな」「教室に入るところが苦しいのかな」と確かめる方法があります。

「わからない」と答えたなら、「今は自分でもよくわからないんだね」と受け止め、その場で説明を求めないことも大切です。

ということは、理由を一度に特定しようとするより、どの場面の負担を軽くできるかを少しずつ確かめる姿勢が、対話の入り口になるのだと思います。

ヒント③ 話さないという選択も認める

聞いても答えてくれない。

部屋の扉を閉めてしまう。

そんな時間が続くと、拒絶されたように感じてしまうかもしれません。

ただ、話さないことは、助けを必要としていないことを意味するとは限りません。

言葉にすると涙が出そうで話せない、家族を悲しませたくない、自分でも何が起きているのか分からず言葉が見つからない。そうした事情が隠れている場合があります。

「話したくなったら聞くよ」
「今は答えなくても大丈夫だよ」

そう伝えたあとに質問を重ねず、飲み物をそっと部屋の前に置いて離れることも、一つの関わりです。

返事がなくても、言葉が届いていないとは限りません。

その場では反応しなかった子どもが、数日後にぽつりと話し始めることもあります。


会話だけが状態を知る方法ではありません。

同じ部屋にはいられるのか、食事のときだけは出てこられるのか、きょうだいとは短い言葉を交わせるのか。

そうした日常の様子も、負担の大きさを考える手がかりになります。

仕方がないと感じるかもしれませんが、話さないという選択も一つの答えとして、今は受け止めていただければと思います。

ヒント④ 気持ちだけでなく、身体の状態も確認する

不登校は心の問題として見られやすいのですが、頭痛、腹痛、吐き気、めまい、強い倦怠感、食欲の低下、眠れない状態など、身体の不調を伴うことがあります。

背景は一人ひとり異なるため、気持ちの問題だと決めつけないことが大切です。

朝は起き上がれなかったのに、夕方には元気そうに見えることもあり、「行く時間だけ具合が悪くなるのは甘えではないか」と複雑な気持ちになるのも無理のないことだと思います。

しかし、夕方に動けることだけで、朝の苦しさがなかったとは言い切れません。

「本当に痛いの」と確かめるより、「頭が痛いのは起きたときからかな」「光や音もつらいかな」「水分は取れそうかな」と具体的に尋ねるほうが、状態を把握しやすくなります。

不調が続く場合、体重が急に減った場合、食事や水分が十分に取れない場合、睡眠の乱れが強い場合は、かかりつけ医や小児科などへの相談も選択肢です。

その際は「学校へ行かせるための受診」ではなく、「子どもの身体を守り、今の状態を確かめるための受診」として考えると、親子ともに負担が軽くなることがあります。

ヒント⑤ 生活リズムを力ずくで変えない

昼夜が逆転し、夜中に動画やゲームに没頭し、昼間は眠り続ける姿を見ると、社会生活に戻れなくなるのではないかという恐怖を覚えることもあると思います。

ただ、力ずくで起こしたり、時間を厳しく管理しようとすると、かえって心を閉ざし、家庭内の衝突につながることがあります。

夜は、学校からの連絡もなく、登校を迫られない時間です。

子どもにとって、ようやく緊張が下がる時間になっている場合があります。

ゲームも、単なる怠けではなく、つらい現実から一時的に離れられる時間や、友人とのつながりを保てる場所になっていることがあります。

だからといって、何時間でも自由にというお話ではありません。

「何時に寝なさい」と決める前に、「夜は眠れない感じなのかな」「やっている間は少し楽なのかな」と事情を確かめてみてください。

そのうえで、起床時刻を一気に早めるのではなく、カーテンを少し開ける、起きたら水分を取る、食べられる時間に少量でも口にするなど、今できることを一つ選ぶという感じで十分です。

生活を立て直すことは、子どもとの力比べではありません。

今日、落ち着いて見直すためのチェックリスト

採点するためのものではなく、今朝のやり取りを少し離れたところから見直すための道具として使っていただければと思います。

  1. 今日中に進路の結論まで出そうとしていないか
  2. 原因を答えさせることが中心になっていないか
  3. 話さない時間を待てているか
  4. 食事、水分、睡眠、痛みなどの身体の状態を見ているか
  5. 生活リズムを一度に変えようとしていないか

できていない項目があっても、ご家族の関わりが間違っているということではありません。

気づいた時点から、次の一言を変えることができます。

今日は、5つのうち一つだけで構いません。

すべてを一度に実践しようとすると、ご家族が先に力尽きてしまいます。

学校へ行くという答えを急ぐ前に、今日の心と身体が安全に過ごせることを考える。

その小さな積み重ねが、次に何を選ぶかを考えるための土台になります。

次回は、家庭の中に安心できる関係を取り戻し、子どもの主体性を支えるための4つのヒントについて考えていきたいと思います。

家庭での受け止め方や学校との関わり方について整理がつかず、お悩みの方は個別にご相談ください。今起きていることを一緒に確かめながら、その子とご家族に合う道を丁寧に考えていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い一日でありますようにお祈りしております。


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