中学受験と不登校(683)不登校でも健康でいる

不登校でも健康でいる
不登校になると、家にいることが多くなり、歩かなくなることで、次に動き出すときに時間がかかるということをお話ししました。
学校に行けなくなり、自宅でひきこもってしまうと、動かない、歩かないことになります。
これまでは、学校に行くのに歩いていたり、体育の授業があったりするだけでも、動いていました。
これがまったくなくなり、家の外にすら出なくなります。
ほとんど歩いていない状況になります。
学校に行けないことで精神的に落ち込んでいるところに、さらに動けないのですから、ますます落ち込んでしまいます。
気持ちが落ち込んでいるので、それを紛らわすように、ゲームをしたり、Youtubeを見たりして、さらに動きがなくなります。
そうなると、完全に負のスパイラルになってしまい、気持ちはどんどん落ち込んでいくだけになります。
ここから、脱出するのには、時間がかかることは、良く知られていると思います。
「不登校を短時間で再登校にもっていける」という謳い文句で、宣伝しているところがありますが、それが良いと思われる方は利用されたらいいと思いますが、子どもの立場から考えると、そんな簡単にはいかないことは、想像に難くありません。
学校に行けなくなったときに、どうしても昼夜逆転しやすくなります。
精神的なことを考えると、これも妥当な反応だと思います。
だから、無理に昼夜逆転を止めることは、しなくてもいいと、私は思っています。
では、まず、どうしたらいいかということなのですが、まず、学校にいけないのですから、そのことを、お母さんが認めることが必要です。
表面的ではダメです。
言葉の上で「行かなくていい」というのは、言わないよりましという程度です。
小学校、中学校であれば、行かなくても、学習も社会性も取り戻すことはできるので、安心して「行かなくていい」と応援してあげていただきたいと思います。
高校生の場合は、学校を変わる、転校するなど、他の手を考えながら、無理をさせないようにしながら、学校に通える方法を考えてもいいと思います。
社会に出ていくことが、目の前に迫っていますから、社会で生きていくために、動き続けることも必要です。
本当は、小中学生と同じように、しっかりと家にいて、しばらくは休んで、エネルギーを蓄えてから、動き出すのが良いのは間違いありません。
だけども、動き続けることを考えることが良くないとは言えません。
そこはケースバイケースです
こうした中、お母さんが、まず、子どもが学校に行けないことを認めて、その上で、子どもが健康であることを意識した食生活、生活リズムを考えてあげていただきたいと思います。
しばらくの間は、昼夜逆転していても、学校に行かなくてもいいし、勉強をしなくてもいいから、まず、健康的な生活に戻そうということを考えていただきたいのです。
心の問題は、学校に行けずに家にいるのですから、そんな簡単にはいきません。
でも、体の問題は、食べる、寝る、生活リズムを整えることから始められます。
ここを整えていくことで、体の健康を取り戻していくことができると、それに伴って、少しずつ
心も落ち着いてきます。
まず、ここから始めていただき、それができるようになると、その次に、少し家の中でいいので、「歩く、動く」ことです。
家が病院と同じだと思えば、1ヶ月も動かなければ、動くことにものすごく体力も使います。
歩かなくなって、筋力も落ちています。
動き出すことに、この筋力、体力がなくなっていることが、動きだすことの手かせ足かせになってしまいます。
そのために、まず、家にひきこもって、昼夜逆転の生活から、「体にいいものを食べる、しっかり寝る、生活リズムを整える」生活へシフトしていけるように、お母さんの意識を変えていただきたいと思います。
心を整えること、動かすことばかりに意識が行き、そういう話ばかりがネットにもあふれているのですが、そのためには、体も整え、筋力・体力も少しずつつけていかなければ、動き出すのに時間がかかってしまったり、せっかく動き出しても、また、ひきこもったりしてしまうことがあるのです。
そのための第一歩は、まず、家の中で、「健康的にひきこもる」ことをお母さんが意識して欲しいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。