中学受験と不登校(641)心の持ち方を変える

心の持ち方を変える
今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
前回は「他人に期待をしない」ことについて、おはなしさせていただきました。
今回は、「心の持ち方を変える」ことについて、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
これまでに、たくさんの子ども達と一緒に学んできました、
その数も少なくとも8,000人は超えています。
その中には、いろいろな子ども達がいました。
いじめられて体中にアザのある子ども
本当に勉強がものすごくできる子ども
小学1年生の漢字も書けない子ども
筆箱しか持ってこない子ども
明るく運動ができ好きな子ども
何を言ってもできないと言っていた子ども
本当にいろいろな子どもがいました。
その中で、ものすごくネガティブで、いつも自分はダメ、できない、怖い、そんなことばかり言っている子どもがいました。
この子どもは、感受性の強い子どもでした。
だから、お母様のお話では、小さいときから、周囲の期待に応えるような動きをしてきていました。
ですから、小さいときから、すごくいい子で育てやすかったそうです。
優しい子どもで、感受性も強いことから、周りの子どもにも気をつかえる子どもだったようです。
そのことで、優しくできることが、周りの意地悪な子ども達には、「いい子ぶっている」と映ったのでしょう。
クラスでおとなしい子どもと仲良くなったその子は、いい子ぶるなと、いじめられることになってしまいました。
そのいじめがあり、学校に行けなくなり、お母様と一緒に相談に来られたのが、最初の出会いでした。
この子ども、Sさんは、本当にまじめで、良く頑張る子どもでした。
勉強の遅れを取り戻したいとも言いだして、勉強も始めました。
ところが、ある段階から、なかなか前へ進めない、勉強が手につかない、他のこともできない状態になっていったのです。
それは、自分はダメだ、もうできない、という感情に常に襲われるようになったからです。
話を聞いていると、どうやら、とてもいい子でいたために、自分の感情を大事にしてこれなかったのでしょう。
いじめも加わり、自分を否定することしかできなくなってしまっていたのです。
そこで、気持ちはわかってあげられるけど、このままではいけないから、どうしていくか考えようということを話し、まずはSさんが自分がどう思っているのか、なぜそう思うのか、これからどうしたいのかということを考えていったのです。
相当ネガティブな状態で、泣くしかないときが多く、私もどうしてあげればいいのか、悩むことも多かったです。
ただ、私は、Sさんに日記を書いて、そこに今日の感情を吐き出しておくことを伝えていました。
あとは、何かを出来たら、必ず、私からこれはできたね、と確認をいれ、それをSさんがネガティブな言葉で返してきても、やったことは事実だからね、と一つずつ事実を積み上げていきました。
Sさんには、日記で自分の感情に気がついてもらえるようにして、私と話すことで、自分の中で起きていることを整理してもらいました。
そして、ネガティブになる、不安になる、その気持ちを置いておく練習もしてもらいました。
それは、そうだよね、そうなるよね、と置いたままにしておく練習です。
そのネガティブな感情に囚われて、動けなくてもいいから、置いたままにすることで、少しずつ動けるようにしていくことをやってもらいました。
そうしていくことで、違う考えもできるかも、と思えるようになっていき、そこからは、少しずつ変わっていけたのです。
心の持ち方を変えることができるようになったことで、かなり、楽になったとSさんは言ってくれていました。
この段階になるまでに、かなりかかりましたが、少しずつ少しずつ一緒にやっていったのです。
これだけでも、かなり変わっていかれました。
いい子でいることは、疲れることです。
でも、それをご家族は意外とわからないものなのです。
Sさんには、よく、わがままを言っていいと、私は言っていました。
わがままも度が過ぎると困りますが、わがまますらも言えなくなる、そんな状態にはならないようにしていただきたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。