中学受験と不登校(658)私立中学での不登校(2)

私立中学での不登校(2)
~合格したらもっと競争になる~
今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
私立中学校に合格したけれど、通えなくなる子ども達のことを考えています。
せっかく合格したのに、学校に通えなくなることは、本当に辛いことだと思います。
昨日は「あわないことがある」というお話をさせていただきました。
今日は、「学校システムの問題」を考えてみたいと思います。
どのような私立中学校でも、公立中学校と異なり、入学試験があります。
その入学試験を合格してきた子ども達ですから、学力レベルは一定レベルにそろっています。
ということは、これまでの公立小学校のように、いろいろな学力の子ども達がいるのではなく、最初からある一定の学力レベルの子ども達「だけしかいない」ということです。
これは、どのようなことを意味するのかということを、受験される前によくよくお考えいただきたいと思います。
同じくらいの学力レベルの子ども達ばかりになるということは、みんなと同じくらいの学習の質・量であれば、それほど上位には出られないことになります。
反対に、他の子ども達よりも、少しでも学習が質・量ともに低ければ、確実に順位は後ろの方になってしまうということなのです。
よく、中学受験大手進学塾に通わせているご家族が、「合格したら思いきり遊べるから」とものすごくいい加減なことをおっしゃって、受験勉強をやりたがらない子どもに、何とか勉強させようとされます。
このようなことを言うと、間違いなく合格した後で、子ども達が勉強しなくなり、合格した私立中学の中で、順位は下位になってしまいます。
目の前の受験勉強をさせたいがために、このいい加減な話は決してしないことを、これから受験させようとしているご家族にはお勧めしています。
このいい加減なことを言って、勉強をしなくなると、私立中学の定期テストでも点数が取れなくなり、学校に行くのが嫌になってきます。
まして、その私立中学が第二志望だったり、第三志望だったりすると、なおさら行きたくないという状態になります。
合格するということは、その学校の中で、同じくらいの学習レベルの子ども達と、これから「競争していく」ということに他なりません。
特に、大学合格実績を前面に出して生徒募集をしている私立6年一貫の中学・高校の場合は、今までよりも一層、厳しい競争の中に放り込まれるということです。
中学受験塾時代から、競争しないといけないことが続いていますから、ずっと精神的にはプレッシャーがかかり、全力で走り続けているような心の状態になれば、いつか、どこかで折れてしまうことは、十分に理解できます。
こういうことなどは「起こらない、不登校になんかならない」と、安易に考えるような私立中学受験には、私は反対する立場です。
ご家族は、そこまでの責任を負う覚悟がないからです。
「そんなことになるとは思ってもみなかった」と言って済む問題ではないからです。
中学受験は、どれだけ子どもが受験したいと言ったとしても、ご家族が考えないといけないことがたくさんあります。
それを、安易に考えて、ただ、大学実績だけで考えて、受験させて、更なる競争の中に放り込んで、後は本人の問題などと言われては、ただ、ただ親を怨むだけの子どもになってしまいかねません。
もし、不登校になってしまった場合、その私立中学を辞める覚悟をすることになることも、知っておいて欲しいと思います。
今、私立中学を不登校になっているお子さんと、そのご家族には、その学校を辞める覚悟はしておかれることを、お勧めします。
実際に辞めるかどうかは別にして、辞める覚悟だけはしておかないと、お子さんもご家族も、これから先のことを考えにくいからです。
具体的に不登校になっている方がどうしていくかということは、もう少し後の回でお話しさせていただきます。
まずは、辞める覚悟だけしておいていただければと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。