中学受験と不登校(766)本当に塾が必要ですか?25

本当に塾・予備校が必要ですか?25
お母さんが中学受験して欲しい理由は何でしょうか?
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
先日から、中学2年生になる子どものことの話をさせていただいています。
この子どもは、何かお母様から言うと、
「他の子はそんなことしてない」
「そんなこと言われてもわからない」
「そうしろって言うならしてもいい」
「がんばって、なんかいいことあるの?」
「テストのためにだけ勉強しても意味ない」
などと言って、何もしようとはしません。
これは、私が言っても同じです。
やりたくない理由を並べて、何とか勉強をしないようにしているのですが、それは、自分で責任をとりたくないし、出来ない自分も認めたくないという思いが強いからです。
やらない、自分で責任をとりたくくない、でも、出来ないのも嫌だというものですから、周りの人間にはどうすることもできません。
その上で、今の自分を認めて、どうしていいかを教えて欲しいという欲求まであるとしたら、これを認められるご家族は、そう簡単にはいないと思います。
ここで考えないといけないことは、どうして、このようなことになってしまったかということです。
ご家族が「少しでも勉強して良い成績をとることが、子どもがしなければならない最も重要なこと」だと考えて、子どもに、とにかく勉強をすることを要求してしまったことが、原因とまで言えなくても引き金になった可能性は高いと思います。
実際に、この中2の子どものご家族も、とにかくテストの点数をとることが大切という考えでした。
このときに、我が子の感情など考えていません。
勉強することが大切なのですから、どのような気持ちであろうと、やらなければならないことは、やらなければならないという理屈です。
自分の気持ちを考えてももらえず、どのような気持ちかも汲んでもらえないと、何もわかってもらえないと思うのは当然です。
そして、子どもが「自分は本当は勉強などしたくない」と思い、思春期の反抗期とも重なり、お母さん、お父さんの考えに対して、抵抗をしているのです。
なぜ、こういうことになるのかというと、激しい競争の真っただ中に放り込んでしまったからと言えると、私は思っています。
しかも、子どもの感情など考えることもなく、です。
ところが、これ以外に、もう一つ考えられる原因があります。
私の中では、これは、直接的な原因の陰に隠れて、あまり理解されないかもしれませんが、実は、このことの方が、激しい競争に晒されるよりも、さらに、子ども達の心のダメージになっているのではないかと考えています。
そのことをお話しする前に、質問があります。
中学受験の大手進学塾に入塾させたのはなぜですか?
きっと、お母さんは、難しい中学校に行かせて、少しでも難しい大学に行けるようにしておけば、あとは、子どもが努力していけば、子どもの将来は、ある程度の収入を得ることができて、安心して暮らしていけるようになるから、そのために中学受験をさせておきたい、とお考えになったのではありませんか?
そのために、中学受験の大手進学塾に入塾させたのではありませんか?
良いとか悪いとかではありません。
そうお考えになっていても不思議ではないので、お聞きしたのです。
もし、少しでも難しい大学に行けるように、より難しい国私立中学に進学させたいと思ったのは、なぜですか?
それが安定した生活ができるためには必要だからでしょうか?
安定した生活が出来る可能性があるからでしょうか?
もし、そうだとしたら、それは本当ですか?
お母さんはそれを実感・体感されていらっしゃいますか?
お母さん自身がそういう生き方をされていらっしゃいますか?
お母さんが実感・体感されていて、そういう生き方をご自身もされていらっしゃるなら、説得力もあって良いと思います。
ところが、お母さんが実感も体感もなく、そうおっしゃっているとしたら、それは、なぜですか?
どこかでお聞きになったのでしょうか?
それは事実ですか?
本当なのでしょうか?
もっと言うと、お母さんは、なぜ、そのようにしてこなかった、できなかったのでしょうか?
お母さんを責めているのではありません。
子どもが中学受験の大手進学塾で、心折れてでも、懸命に努力をして、少しでも難しい中学に合格して欲しい。
そして、その中学・高校に通い、難関大学に行って、望む就職をして欲しいと、お母さんが思うのは、どうしてでしょうか?
お母さんご自身は、同じようにその生き方をしてきていません。
それをお子さんにさせようとすることには、どのような思いがあるのでしょうか。
そこに、実は大きな問題があることと、もう一つの問題も隠れていると思っています。
お母さんの中学受験には、どのような思いを持っているのでしょうか。ご自身で、一度、ゆっくり考えてみて欲しいと思います。
何がどのように問題なのか、次回、お伝えしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日になりますことをお祈りいたします。