中学受験と不登校(756)本当に塾が必要ですか?15

本当に塾・予備校が必要ですか?15
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
塾・予備校が本当に必要か、どのように活用すると成績が上がり、志望校に合格できるかということの15回目です。
中学受験塾の入塾テストに合格したものの、入塾後、子ども本人は努力をしているけれども、一向に成績が上がらないのは、どうしたらいいかというご相談をいただきます。
入塾時期にもよりますし、それまでの子どもの学習状況などにもよるので、一概にはどうしたらいいか言えません。
ですから、私なりの考えをお話させていただきますが、必ずそれが原因だというわけではないという前提で、ここから先をお読みください。
まず、多くの子どもの場合、ノートの書き方が汚い、書く内容も整理されていない、反対にきれいに書きすぎているなどのことがあります。
それと、読むのが遅い、漢字が読めない、書けない、計算が遅い。
付け加えるなら、プリントが整理できていない、物をよく失くす、忘れる。
もっと言えば、鉛筆の持ち方が悪い、問題を解いている時の姿勢が悪い、話し方がものすごく雑、などのことがあります。
このようなお話をすると、「すぐに勉強に関係ないじゃないですか!もっと具体的に、どうしたらいいか教えてもらわないと意味がない!」とおっしゃるご家族がいます。
私からしてみたら、「そんなこと言っているから成績が上がらないのだ!」と言いたくなります。
なぜなら、
・ノートの書き方が汚い
・プリントが整理できない
・物をよく失くす
というのは、どれも同じで、頭の中の整理ができていないからなのです。
プリントを整理するのは、頭の中の整理をするのと同じで、どのプリントをどのファイルに整理していくのかということは、覚えないといけないことを整理して、決めて、覚えていくことにつながっています。
そうすると、どこに何を片付けているのかということが明確なので、物を失くすことも少ないのです。
要するに頭の中の整理を出来るかどうかということを、問われるということです。
鉛筆の持ち方と姿勢の問題は、脳への血流の問題にも関わります。
鉛筆の持ち方が悪いと、書く時の姿勢が必ず悪くなります。
なぜなら、書くときに手や指の向きがおかしいのは、手と指の力の入れ方がおかしいからであり、結果、腕、肩に力を入れるために姿勢が崩れます。
そうすると肩や首が凝りやすくなり、脳への血流が悪くなってしまいます。
それでは、脳を最大限使うことなど、できないことは、お分かりいただけると思います。
話し方が雑だと、国語の問題文を読んでいても主語と述語の関係も把握できていないこともあります。
自分が考えていることを言葉にして書かないといけない問題では、主語と述語を意識して、筋道の通った文にできません。
当たり前なのです。
話す言葉は、頭の中で考えてアウトプットしているのですから、日頃から、そこがいい加減で雑なのですから、自分の思考をまとめることができないのは当然です。
読み書きができていない、計算が遅いのは、難しいことばかりしてきて、小学校低学年の間に、読み書き計算をバカにして、しっかりと練習してきていないことがほとんどです。
小学校2・3年生のひき算、3桁-3桁の繰り下がりのある計算ができていないと、桁数の多い割り算や小数の割り算ができなかったり、遅かったりするのです。
これらの状態で、成績を上げることはとても難しいことなのです。
それでも成績を上げたいと思い、中学受験の大手進学塾で伸びていくためには、根本から考え直すくらいの覚悟が必要です。
ですが、だいたい、こういうご依頼をいただくときに、このようなお話をすると、お客様の方からお断りされます。
そんなことよりも、もっと即効性のある方法を教えてもらえると思ったとお叱りを受けます。
そのような方法など、私には思いつきませんし、思いついたとしても、それを子どもにさせようとは思いません。
それは、子ども達の将来を考えたときに、今、成績を上げることよりも、先に述べたような、本来、身につけていなければならないことを、身につけることの方が、もっと大切なことだと思うからです。
時間は少しかかっても、実はその方が成績が上がりやすいことも、長年の経験からわかっているのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日になりますことをお祈り申し上げます。