中学受験と不登校(609)AIは感情をまだ理解できない

AIは感情をまだ理解できない
今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
AIがどんどん浸透してきています。
東京プライム市場に上場している大手企業では、当然のごとく、全部署でAIが導入され、少しでも効率よく仕事が出来るようになってきています。
私は、ずっと子どもの心の状態を見つめてきました。
それは
・「浮きこぼれ」「落ちこぼれ」の子ども達や
・精神的に不安定な子ども達
・両親や方親に捨てられた子ども達
・いじめられている子ども達
・いじめている子ども達
・不登校の子ども達
・発達障害のある子ども達
・性的マイノリティの子ども達
・非行に走る子ども達
・ひきこもる子ども達
まで、塾講師をしながら、一方で、不登校やひきこもりの子ども達と関わると、いろいろな状況の子ども達と出会うことができました。
をもちろん、普通に学校に通う定型発達の子ども達が一番多いと思わるかもしれませんが、その子ども達でも、何かを抱えていることが多かった印象しかありません。
AIはとても便利です。
私も、いくつかのAIを使って作業を効率化しています。
それでも、子ども達の心の状態まではAIは把握できません。
なぜなら、話せない子ども達、声を発することができない子ども達のことを理解することは、ものすごく難しいからです。
精神的に辛くて話せない子ども達と、面談したことが私もこの30年以上の間には、数えきれないくらいにありました。
中には5時間近く、黙って座っていた子どももいました。
普通のカウンセリングでは、50分で終わりで、その間、一言も発することが出来なかった場合には、どうすることもできない臨床心理士やカウンセラーの方がいることも、子ども達のカウンセリングに付き添って見てわかりました。
大ベテランのカウンセラーの先生のところでは、カウンセリングルームに入ったときから「空気」が違いました。
穏やかな空気の中、話せないまでも何かを伝えようと子ども達がすることもわかりました。
私は、そこまでの力はありませんから、5時間近く黙って座っていた時には、子ども達に質問することもなく、ただ、雑談として、一方的に話していたり、黙っていたりして、ただ、穏やかな顔をして待つことしかできませんでした。
でも、その子どもは、「先生、ありがとう。何かスッキリした。」と来た時のくらい表情ではなく、自分の中で整理ができたのか、落ち着いたのかわかりませんが、笑顔になっていたのです。
「そう?何かスッキリしたのか?それならよかった。」
私も笑顔でそう返しただけでした。
でも、彼は、本当にそれから変わっていきました。
良い先輩として、たくさんの後輩たちの面倒を見てくれました。
こういうことは、まだAIにはできないと思います。
子ども達の感情や心を理解する、本当にわかるということは、人でも難しいものです。
私は今でも、人の心が本当に「わかる」ことはできないと思っています。
あくまで共感はできるけれども、わかることはできない。
同じような感情を持つことはできるかもしれないけど、同じではない。
こう思っています。
これをAIにとって代われるのであれば、もう、人は人として必要ではないのかもしれないとさえ、思えてきます。
前回までお伝えした、ご家族が「価値観を押し付ける」ことは、AIでもできます。
押し付けるのは、相手の感情を考えなくていいからです。
AIにとって代わられるのは、人として親として違うのではないか、そう思って、子ども達を今日も見守ってあげて欲しいと思います。
今日も1日、元気にお過ごしください。