中学受験と不登校(762)本当に塾が必要ですか?21

本当に塾・予備校が必要ですか?21
塾や親にやらされる VS 自分でやる
小6になって、成績が伸びないと、お母さんはかなり焦ります。
第一志望校が遠のくことに対して、子ども以上に危機感を感じて、「どうにかしないと!」と思うお母さんが、驚くくらいたくさん、たくさんいらっしゃいます。
子どもの問題が、まるで自分の問題かのように、お考えになって、必死になって、何とかしようとされます。
まず、塾の宿題ができているかどうか、塾のノートがどうなっているか、子どもに確認するところから始まります。
宿題が終わっていない、わからないところがあるような場合は、宿題をやるまでつきっきりになるか、家庭教師を頼んだり、個別指導に通わせたりして、何とか終わらせようとします。
塾の宿題やノートがある程度、納得のいく状態であれば、今度は通っている大手進学塾に相談して、どうするのがよいかアドバイスしてもらいます。
塾側も心得ていて、質問に来させて欲しいと話をしたり、講師から声をかけさせて、わからないところを聞き出して説明したりして、対応をしてくれます。
中には自習に来させて、そこで宿題をさせて、わからないところは質問させるというシステムのところがあるくらいです。
もちろん、これには費用がかかる塾もあれば、かからず、サービス扱いになる塾もあります。
こうして、塾と親から圧力が加わり、無理矢理やらされる子どもの気持ちは、どんなものか考えたことがありますか?
ご家族が焦る気持ちを、子どもに考えろというのは無理な話です。
なぜ、そこまで焦っているのかなど、子どもにはわかっているようでわかっていないことがほとんどだからです。
実際に入試を受けるのは子ども達です。
子ども達の気持ちや感情を無視して、やらして結果を出せたらいいんだという、お母さん、お父さんもかなりの数いらっしゃいます。
もう、子どもの気持ちなんて、合格したら気持ちは変わるから、今は、考える必要などないという方もいらっしゃいます。
合格できたら、まだ、そう思ってくれるかもしれませんが、不合格だった場合は、そのように思ってくれないことの方が多いことくらいは、想像していただきたいと思います。
不合格になるだけでなく、嫌々やってきたことで、もう勉強なんかしたくないと思って、中学・高校で勉強しなくなることも、よくあることです。
中には、中学受験で第2志望、第3志望校に合格して通い始めたのに、自分としては受け入れられないという思いが強くなり、不登校になってしまう子どももいるのです。
塾やご家族からの圧力でやらないといけないと思う子どもは、がんばらないといけないと思いながらも、自分からやろうとがんばることが少ないことは、想像に難くないと思います。
大人は、社会に出たら、嫌なことでもやらないといけないことがあるのだと、すぐに子どもに言ってしまいます。
確かにそうです。
そのことを否定するつもりはありません。
しかし、中学受験は子ども達には、完全に余計なことです。
受験しなければならない理由は、基本的にはどこにもありません。
国が用意した公立中学校があり、教育を受ける権利は完全に保証されています。
それを越えて、受験させるのですから、あくまで子ども本人かご家族の思いでしかありません。
その時に、子どもがやりたくないと思っているにもかかわらず、無理にやらせることになれば、子どもの感情的には嫌々やるということになります。
これが最も成績を上げられない原因になってしまいます。
考えてもみてください。
子ども自身も、自分もがんばらないといけないと、頭では考えていても、心の中は嫌だと思っているようでは、気持ちは全くのらず、できるようにはならないのです。
やらないよりはましかもしれませんが、あまり効果が上がるものではありません。
一時的に理解をして、できるようになり、成績が上がったとしても、嫌々やったものはすぐに忘れてしまいます。
宿題が終わらない、成績が上がらないという時に、子ども達がもっと自分で解くための時間を作ってあげて、自分なりに取り組めるように一緒に考えてあげていただき、あたたかく見守ってあげていただければ、子どもは、落ちついて塾の宿題をやり、わからないところもしっかりと考えられるようになります。
それでもわからない場合は、塾の先生に聞くようにもなってきます。
子どもが、自分なりに積極的にやってみようという気持ちになるように、いかに環境を整えることが、お母さん、お父さんが最もしなければならないことだと、長い間、子ども達を教えてきて強く思います。
こうして、自分から積極的に努力をしていくようになると、少しずつ成績も上がっていきます。
すぐに結果につながらなくても、子ども達はあきらめず努力を続けられるようになります。
こういう子どもは、中学受験でも、第一志望校に合格することが多いのですが、たとえ不合格になったとしても、子ども達は、自分なりのやり方を身に着け、大学受験では、しっかりと自分の目標に向かってやっていけるようになります。
お母さん、お父さんは、目の前の中学受験だけでなく、中学進学後の子どもの学び方も考え、大学受験にまで生きる学び方を身につけさせてあげながら、中学受験に向けても努力できるようにしてあげていただきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日になりますことをお祈りいたします。
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