中学受験と不登校(775)合格後、放り出してはいけない

合格後、放り出してはいけない
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
昨日は、子離れして、はじめてわかることがあるということをお伝えしました。
中学受験の大手進学塾に通わせているお母さんを見ていて、第一志望校であるかどうかにかかわらず、中学受験までは、宿題を一緒に考え、お弁当を塾に届け、送迎までして、子どもの世話を焼いていることがあります。
まるで、子どもの受験の成功は、自分の成功であり、子どもの受験の失敗は、自分の失敗とばかりに、やっきになっているお母さんがいます。
これをやめて欲しいと前回お伝えしたのです。
ところが、こういう子どもの中学受験に「のめりこんでいる」お母さんが、子どもが合格すると、中学入学の手続きまではがんばるのですが、その後は、全く子どものことを放っておく方がいるのです。
それもかなりのお母さんがそうされます。
やっと終わったと。
これは、子ども達にしたら、放り投げられて、見捨てられた感じがものすごくするということを、お分かりいただけないことがほとんどなのです。
まして、第一志望、第二志望でない中学校に合格した場合や、どこにも合格できなかった場合などは、子ども達は、ショックを受けているのにもかからわず、中学入学後、不安でいっぱいなのに、お母さんは、あれだけ細かいところまで気遣ってくれていたのに、もう何もしてくれないのですから、完全に見捨てられたように感じてもおかしくありません。
こういうお母さんにしたら、これだけ頑張ったのに、合格させられなかったと、虚無感のようなものが出て来るようです。
だから、余計にもう子どものことは、中学生なんだから自分でしてもらわないと、と言う態度になってしまいます。
このことを敏感に感じてしまうと、子どもにしてみたら、自分が不合格になったから、「お母さんはもうどうでもいいんだ」となってしまっても、仕方がないと思いませんか?
こうして、お母さんが中学受験の時に、受験するからと世話を焼きすぎ、1から10まで子どものためとばかりに、子どもが自分ですればよいようなことまでお母さんがしていたのに、中学に入ったからと、全く手を出さなくなり、子どもに「自分でやりなさい」と全てを放り投げてしまうことで、子どもが感じる見捨てられたという思いは、お母さんの信用を一気に失ってしまいます。
そればかりか、中学受験をやらされたように感じてしまうようになり、あんなに遊ぶことも我慢したのにと、中学に入ってから、一切、勉強しないようになります。
子ども達に、そう感じさせないためには、中学受験時には、適度な距離を保ち、中学受験にのめりこまないこと、何でもお母さんがしてしまわず、たとえ時間がかかったとしても、子ども達に自分でさせられることは、自分でさせることです。
それでも、お母さんが頑張らないとできないような中学受験であるならば、それは、そもそもその受験に無理があるのです。
家族の誰かが無理をしないとできないような受験は、するべきはありません。
そうして距離を保ちながら、中学受験後も、1学期の途中までは、学校のこともできる限り聞きながら、宿題をしているところを見守るとか、持ち物の確認を一緒にするとか、中学受験の時ほどでなくても、ある程度までは手をかけてあげて、新しい学校で不安な子ども達が安心して通えるようにして欲しいと思います。
そうすることで、安心して通えるだけでなく、この学校で、また、がんばっていこうと思えるようになります。
そして、自分ができても、できなくても、いつもお母さんは味方でいてくれると心から安心できるようになるのです。
そうすると、新しく進学した中学校で、努力を続けていけるようになっていきます。
そして、少しずつお母さんが手を放していっても、自分でやれるようになってきます。
中1の夏休みまでには、手を放していくようにもっていってください。
そうすると、来る大学受験まで、しっかりと自分と勉強とに向き合っていけるようになるのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
どうぞ今日も良い1日でありますようにお祈りしております。
(お知らせ)
私立中学中堅校受験専門塾 旭進学会の荒井尚宏と私が、教育について言いたい放題、語っています。
それを、Youtubeで配信しています。
タニとアライの教育放談
タニクマちゃんねる(Kumaちゃんねる)
https://x.gd/rEXjJ
ぜひ、ご覧ください。