中学受験と不登校(773)本当に塾が必要ですか?番外編


本当に塾・予備校が必要ですか?番外編


今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。

心から感謝申し上げます。

中学受験のための大手進学塾に通うことが必要かどうかということについて、お話してきました。

今回は、今年も起こった、合格後の問題について、番外編としてお話しさせていただきたいと思います。

先日、私のホームページからお問い合わせをいただきました。

大阪の方で、第一志望校の大阪の難関中学を不合格になり、第2志望の中学も不合格で、ようやく第3志望の中学に合格したので、そこに進学したとのことです。

お母さんには、お子さんのお名前はもちろんですが、志望校だった学校名などは、一切、お話ししないということで、お約束して、書かせていただいております。

学校が始まって2週間が過ぎ、少し落ち着いてきたと思っていた矢先に、もう学校に行きたくないと言い出したとのことでした。

その理由が、中学への通学の際に、第1志望、第2志望だった中学の子ども達の制服を見るだけで、吐き気がするようになってきて、学校に行けないと言うのです。

そこで、お母さんだけお会いして、お話をお聞きすることになりました。

お母さんのお話では、中学受験は本当によく頑張ったそうなのです。

週5回、関西の大手進学塾に通い、夜遅くまで懸命に宿題をし、塾の模擬試験では第1志望校はB判定までは取れていたということでした。

ただ、入試当日、ものすごく緊張してしまい、うまくいかなかったというのです。

お母さんも、未だに悔しそうでした。

お子さんは、まだ、話せる状態ではないこと、その日は中学校に行けたこともあり、直接お話をお聞きできませんでしたが、第1志望校、第2志望校に合格できなかった自分は、ダメな自分だと言い続けているとのことでした。

正直に、この状態では、勉強することも、通い続けることも難しいかなと思いました。

お母さんに、

「ご縁がなかったのは良かったのかもしれませんよ。無理をせず、6年間、今の学校で自分の学び方を身に着け、丁寧に勉強する習慣をつけていくチャンスかもしれませんよ。」

とお伝えしたのですが、全く意に介さないようで、何としても大学受験でリベンジして欲しい、そのためにどうしたらいいかと考えていた矢先のことで、どうしたらいいかわからない、とのことでした。

そのために、私に、どのように勉強していけばいいか、毎週、アドバイスして欲しいとのことでしたが、今は、お子さんが勉強ができる状態ではないと、丁重にお断りをしました。

お母さんには、今の学校に通うことを子ども本人もお母さんも受け入れないといけないこと、難関大学に進学することだけが価値があることではないことを理解することの2つを、できるようにならない限り、学校に通えるかどうか以前の話だとお伝えしました。

それと、今は勉強のことよりも、まずは、今の自分の状態をお子さんが受け入れなければ、勉強も頭に入ってこないし、学校にも行けるようにはならないということも、丁寧にお話しさせていただきました。

お母さんご自身も頭ではわかるんだけれども、感情的に受け入れられないんだと、このお母さんは泣きながらおっしゃっていました。

お母さんが、不合格だった学校をはっきりとあきらめること、そして、今の学校に合格できたことで、できることがたくさんあることを、しっかりと受け止めることが、何にもまして優先するということも、お伝えをしました。


お母さんが受け入れられないものを、子どもが受け入れられるはずもありません。


まして、子どもが今の中学校の合格を喜んでいないこともうかがえ、それでは、通えるようにはならないことは、すぐにわかります。

厳しいかもしれませんが、自分には合格できる力が足りていなかった、でも、この中学には合格できたのだから、そのことには素直に認めて喜ぼうと思わなければ、学校に通えるようにはならないし、大学受験も厳しい結果になるとお伝えしました。


前回までにお話ししたように、お母さんの受験ではありません。

お母さんの問題ではないのです。

お子さんの問題です。


ところが、お母さんが我がことのように思ってしまっていることが、子どもが立ち直れない問題です。

こうなると、この後が本当に辛いことになります。

ご理解いただきたいのは、第1志望校に合格できる子どもの数の方が圧倒的に少ないのです。

不合格になることが大前提にないと、こういう状況が起こります。

そして、あくまで子どもの問題であり、お母さんがここまでどっぷり子どもの受験にはまってしまってはいけないのです。


それは不合格になったり、子どもが精神的に辛くなったときに、子どもが立ち直りにくい状況を作ってしまいます。


こういうことがあることも、お母さんはよくよく肝に銘じておいていただきたいと思います。



最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い1日でありますようにお祈りしております。





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