中学受験と不登校(768)本当に塾が必要ですか?27


本当に塾・予備校が必要ですか?27


 
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
 
心から感謝申し上げます。

 

一昨日、このブログをお読みいただいている方からメールをいただきました。

内容としては、「本当に塾が必要ですか?23」に書かせていただいている中学2年生になる子どもと同じような状態になっているとのことでした。

そして、私が書かせていただいている内容は理解できるけれども、現実社会では、難関大学を出ている人の方が有利であることは、ある面で事実であることを考えると、子どもの将来ために、中学受験である程度のところに入れて道筋をつけておくことしか、親にできることはないので、今でも後悔はないとも書かれていました。

ケンカをしながらでも、この先も勉強をさせていくだろうと思うと結ばれていました。


それは、それで尊重するしかありません。

そのことを否定するつもりはありません。

それは、それで一つの考えです。

それを他人がどうこう言えることでもありません。

ですので、ご家族の判断だと思います。



いただいたメールは、先日からお話しさせていただいている、中学2年生になる子どものことがきっかけでした。

この子どもは、お母さんにも心を開かず、自分の言い分だけを言うようになってしまっています。

激しい競争を勝ち抜いたのだから、もう、しばらく勉強などしなくていいやろう!とばかりに、勉強からも遠ざかってしまっています。

このような結果にするために、勉強させたのではないとお母さんはおっしゃっていましたが、今は成す術もありません。



このお母さんと、メールをくださったご家族とには共通点があります。

それは、子どもの思いを聴かず、勉強させたい、競争に勝たせたいという親の思いだけではありません。


実は、意識していないのですが、子どもを守らないという姿勢です。

「そんなことはない!」と言われるかもしれませんが、子ども側からしたら、守られてはいないと感じてもおかしくはないのです。


子どもを激しい競争に放り込み、子ども自身を懸命に戦わせるということをしているのですから、守っているとは到底、言えません。


子どもを中学受験という戦場に送り出し、子どもは前から勉強、塾、偏差値、入試などの攻撃にさらされながら、後ろからご家族からも「勉強しろ」攻撃されている、こんなイメージです。

以前、中学受験で不合格になり、公立中学に進学するも不登校になった子どもが私に言った表現を借りれば、「いつの間にか、親が塾と一緒になって傷めつけて来た」となると思います。


子どもが社会に出るまでの間、子どもと同じ方向を見て、子どもに矢が飛んで来たら、その矢を払い落としてあげながら、いつか子どもが自分の力で矢を払い落とせるようになるまで、体を張って守る。

そして、どのように生きていけばいいか、どのように戦えばいいかを、自分の背中を見せてながら教えていくのが親だと、私は思っています。

背中も見せず、たまに見せる背中に大きさ、あたたかさ、幸福感を全く感じない、そんな背中を見ても、子ども達は幸せになりたいと思うとは、とても思えません。

だから、楽しそう、幸せそうに見えない親の背中を見て、子ども達は、スマホの中に現実逃避していくのだと、私は考えています。


お母さんは、今、我慢もしながらでも、今、幸せな笑顔いっぱいで充実して生きていますか?

子ども達に、すごく充実していて幸せだと言えますか?

そんなこと言える大人は少ないというのであれば、それは、もう国としては終焉を迎えていると言っても過言ではないでしょう。

 

お母さんが、幸せで充実している姿を見せることなく、子ども達に、勉強をがんばったら幸せになれるから頑張れ!負けるな!と言われても、幸せそうでなく、自分を守ってもくれないと感じる母親に対して、話題にした中学2年生の子どもは、きっと、こんな親の言うことなど聞いてられるか!と思ったのではないかと想像してしまいます。

何よりも、今、大人に求められていることは、子ども達に多額のお金をかけることではないように、最近、感じています。

今、私も含めて、多くの大人が、自分達が幸せそうでない、充実していない、そんな姿しか子どもに見せていないのではないでしょうか。

そうだとしたら、その姿に、子ども達が未来を感じることなどありません。

感じろという方が無理でしょう。
 

大人としてこういう生き方をすれば幸せだと感じられるというものを、子ども達に見せていないのであれば、子ども達が幸せになれると思うはずもありません。

子ども達に、中学受験で難関校に合格したら、大人になって充実した日々を過ごせる、幸せになれると言い切れますか?

こうしたら充実した日々を過ごせる、笑顔になれる、幸せになれるということを、大人は胸を張って見せることができますか?

できないとしたら、大人が今、本当にしないといけないのは、子どもをしっかりと守りながら、一人ひとりが幸せで充実した日々を送っている姿、その背中を見せることではありませんか!

それこそが、最も教育として大切なことなのではないかと思うのです。


お金があっても、なくても、お母さん、お父さんが、笑顔で充実して生きていれば、子ども達はその姿を見て、私もお母さんやお父さんのようになりたいと思うのではないでしょうか。

実際に、そうして充実して生きていながら、子ども達のことをしっかりと見守っていけるようになれるように、お母さん、お父さんをこれからも応援していきたいと思います。



最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い1日でありますようにお祈りしております。

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