中学受験と不登校(764)本当に塾が必要ですか?23

本当に塾・予備校が必要ですか?23
子どものメンタルがやられる2
昨日の子どものことの続きです。
新中学2年生になる子どものことです。
この子どもに対して、感じたことは、
・常に周りとの比較の中で考える
・自分で考えることはしない
・自分の責任にされたくない(常に人のせいにする)
・努力したくない
・損得でしか考えられない
・すぐ感情的になる
・勉強はどうあってもしたくない
この状態になっているということでした。
そして、すごく違和感を感じたのは、
・ありがとうと言えない
・ごめんなさいも言えない
・自分の意見を紙に書かない
この3点です。
この子どもは、第一志望校であった中学校に合格して通っています。
そして、学校で使用するノートパソコンをインターネットに接続して、ずっとYoutubeを見るようになったのです。
そして、中学1年生の間に、何度もご家族とぶつかり、ケンカになり、親子の間は、あたたかい心のつながりもなく、口もきかない状態になっています。
しかし、小学校の時に、ご家族がそこまでこの子を追い詰めたというわけではないように私は思っています。
というのも、無理をさせないようにとしていたことは、小6の途中で、中学受験大手進学塾から個人塾に変わっていることからもわかります。
この子どもからも勉強しなさいと言われたとも聞いていませんし、ご家族も無理をさせないように勉強しなさいとはほとんど言わなかったとお聞きしました。
この子どもは、どうやら、勉強しないといけないという強迫観念にとらわれていたような部分があるのでしょう。
そのくらい、小6の時はものすごく勉強をしていたようなのです。
ですから、そのおかげで、塾を変わっても第一志望校に合格しているのです。
この子どもと話していると、「もう小6の時のようには勉強したくない!」というのが、話している間に、何度も出てくるくらいです。
この脅迫的なまでの学習へのこだわりは、まさに、煽られた競争により植え付けられたものだとしか思えません。
その結果、
もう勉強をしたくない、でも、絶対に負けたくない。
叱られても、自分は悪くない。
何かをしてもらっても、当然とばかりにお礼も言わない。
自分の意見を紙に書くと、後々まで残り、責任を問われるのは嫌なので絶対に紙に書かない。
と、ここまでになってしまっているのです。
この子どもが脅迫的なまでの行動をとる背景には、お分かりだと思いますが、
・勉強することで競争させられるのは嫌だ
・競争に負けて、嘲笑われるのはもっと嫌だ
・辛く苦しいをしたくない
・勉強したくない
・勉強ができない自分を認めたくない
・責められたくない
・責任をとりたくない
・自分の自由にしたい
・自分を認めて欲しい
・今の自分を受け入れられない
これらのことがあると、私は思っています。
これ以上、この思いが強くなると、本当に病的になってしまいます。
今、この中2になるこの時期に、ご相談いただけて本当に良かったと思います。
今から、少しずつ話を聞きながら、変わっていってもらえるようにしていきたいと思っています。
こういう子どもは、今までにも出会ったことがありました。
中学受験の塾が、激しい競争を煽ることで、こういう子どもを作ってしまう可能性が高いことは否めません。
中学受験の大手進学塾に通っても、決して、成績、偏差値に躍起にならず、子どもが笑顔で元気で学んでいけるようにしていくことを、ご家族には十分にお考えいただきたいと思います。
子どもの将来の心配をするよりは、まずはご家族が笑顔で子どもを信じ、あたたかい家庭にしていただきたいと思います。
そうしてくれるご家族の背中を見て、子ども達は安心して育ち、自分も他人も認められるようになっていくのですから。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日になりますことをお祈りいたします。