中学受験と不登校(761)本当に塾が必要ですか?20

本当に塾・予備校が必要ですか?20
個別指導を追加してるようではいけない
小6になって、成績が伸びず、子どもを問い詰めたら、これまでの内容が、全然わかっていないことが判明し、ご家族があわてて動き回ることは、毎年よくあることです。
ここで、算数ができていない、国語の読解が点数が取れない、と対策を懸命に考えて、通っている塾に相談すると、個別指導でフォローしてもらったらどうかと言われることがあります。
同じ系列グループの個別指導塾で苦手な教科、点数が取れない教科だけを追加して受講を進められます。
追加前ですら、すでに塾に通うのが週に3回から4回、下手をすると、すでに週5回だったりします。
ここで個別指導を追加されると、この時期にもう週5回、6回と塾に通うことになってしまいます。
これまで再三にわたって、自分で問題を解く時間が必要だとお伝えしてきたのですが、これでは、自分で問題を解く時間など、全くなくなります。
だから、成績は上がらないことがはっきりしています。
算数や理科で、ピンポイントでわかっていないところがあり、その分野を個別指導で徹底的に指導してもらうことで、できるようになったときは点数が上がることがあるかもしれません。
しかし、ほとんどの場合は、個別指導を受けて、できるようになったような気はするけど、成績は上がらないということがほとんどです。
だからこそ、塾の復習をしっかりすること。
これまでのところで、わからなくなっているところを基本からやり直すことで、できるようにすることが大切なのです。
個別指導を追加されると、子どもが自分で塾の宿題などをする時間が確実になくなり、塾の宿題はもちろんのこと、学校の宿題も終わらないことになってきます。
これが最も良くない状況なのです。
毎回、塾の宿題の基本的な問題も終わらず、できない箇所を増やしていくばかりで、何の解決にもなりません。
この状況になったときに、すでにこれまでのところで、大量に学習内容の消化不良を起こしていることは明白なのですから、もう、現在の塾を続けてもいいのか、塾があっているのかを考えないといけない事態になっているのです。
ここで無理にがんばらせても、消化不良を起こした箇所は無くなるどころか、増える一方なのです。
小6のこの時期までの問題が解けないということは、基礎に問題がある、理解不足のところがある、わかっていないことがある可能性がとても高いのです。
これを解消しない限り、入試で合格することは難しいのです。
これから入試問題をガンガン解いていくときに、何度も同じところでつまずくことになります。
すでに学習が済んでいる内容のところで、わからなくなっているところを埋めてしまわない限り、ここから先の学習がかなり苦しくなることは、明らかなのです。
ということは、すでに、今、通っている塾でわからないところを作ってしまっているのに、その塾を続けるということは、これからも同じようなことが起こっても、「放置されてしまう」ことになるのです。
まして、個別指導を追加してしまうと、もう、遡って理解できていない箇所をやり直すことはできなくなってしまいます。
どうしても、塾を続けるなら、個別指導を追加するのではなく、塾の授業を何かを削ってお子さんの負担を減らす必要があるのです。
上に乗せれば乗せるほど、もうどうにもならなくなって、子どもが潰れていくのです。
その時に別の形で出てくるのです。
塾の宿題に手を付けない
学校でいじめなどのトラブルを起こす
塾のテストでカンニングをする
これらは、実際に子ども達が起こした実例です。
そうならないように、今、お子さんがつまずいたら、今の塾に通わせ続けるのか、続けるなら何を減らすのかを、叱ったり怒ったりせずに、お子さんと一緒に考えてあげて欲しいと思います。
そして、お子さんが落ち着いて、できない範囲に真っ直ぐに取り組めるようにしてあげていただくように、することで、結果的に第一志望校への合格が見えてくるのです。
そうして第一志望校に合格できた子ども達がたくさんいるのです。
今の塾にこだわってもかまいませんが、ただ、個別指導などを足すだけでは、子ども達の心を萎えさせ、無理にやらせることになり、何も得るものがないだけ、ということをご家族は肝に銘じていただきたいと思います。
お子さんが成長しても家族との時間を大切にしてくれる人になってくれるためにも、今が大切だということを忘れないでほしいのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
どうぞ良い1日になりますことをお祈りいたします。