中学受験と不登校(757)本当に塾が必要ですか?16

本当に塾・予備校が必要ですか?16
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
塾・予備校が本当に必要か、どのように活用すると成績が上がり、志望校に合格できるかということの16回目です。
今日は、中学受験の大手進学塾に通っているけれども、算数の成績が上がらずに困っている、中位くらいの小6の子ども達を持つお母様方にお読みいただきたいと思います。
もちろん、下位の子ども達のお母様、上位だけれど算数が苦手と言っている子どものお母様、小5のお母様にもお読みいただければと思います。
中学受験塾の入塾テストに合格したものの、入塾後、子ども本人は努力をしているけれども、算数の成績が上がらず、困っているというご相談をよくいただきます。
その時に、まず、前回お話したようなことがないかどうか、確認させていただきます。
計算が遅いなら、小1・小2の計算練習を、まずは大至急やっていただきます。
その上で、それでも算数の問題ができるようにならないという場合、どうしたらいいかということについて、考えてみます。
この場合、どういうノートを書いているのか、どのように考えているのかが、見ていないのでまったくわからない状態ですので、的確な答えになっていないかもしれませんが、その状態で出来ることをお伝えしてみたいと思います。
いつも、この状態でお伝えしていることは、
「時間をかけずに基本問題を絶対にバカにせず、トコトンやり直すこと」
です。
これが出来ていない子どもがほとんどです。
一番良いのは、通っている塾の通常授業のテキストの小4・小5の算数のテキストの基本問題だけを、全部解き直すことです。
たぶん、わからないところが何か所も出てくるはずです。
ここで大切なのは、わからないところを放っておくのです。
1周目は、わからないところが見つかったら、決まった印を「テキスト」につけておいて、理解しようとしないことです。
ここで止まっていたのでは、全てのやり直しができません。
わからないところを解決するためにやり直したのではないのか?と思われるかもしれませんが、1周目は見つけるだけでかまいません。
そこはケガで言えば、重症の箇所なので治すには時間がかかります。
ですので、放っておくのです。
勘違いしていた、理解が浅かった、わかったつもりになっていたというような軽症の部分を先に全部、確認して埋めてしまうのです。
この作業は時間をかけてはいけません。できれば、春休み中に一気にやってしまうくらいが良いと思います。
ですから、小6生であれば、この作業をするだけでも、かなり5月以降が楽になります。
塾の教材が手に入らない、量が多すぎるなど、選ぶ問題に困るようでしたら、例えば日能研の
『算数の基本問題 小学4年 (基本問題シリーズ)』
このシリーズの小4から小6を購入してやっていきます。
具体的な進め方をこの教材を使って説明します。
1周目はA問題(基本中の基本)だけをまずやってしまう。
2周目もA問題だけを全部やってしまう。
この時点でわからない問題は、印をつけて放置しているはずです。
3周目は、わからない問題も含めて、再度すべての問題にチャレンジしてみるのです。
基本問題ですから、わからないと思っていても、3周目くらいになると意外とわかることも出てきます。
ここで、わからない問題を少し考えてみるのです。
それでもわからなければ、解説を読んで、やはりわからなければ、テキストに違う色で印をつけて置きます。
4周目に入ると、ほとんどの問題はやる価値がないくらいに感じるほど、簡単に思えてきます。
そうして、違う色で印をつけて問題を、解説を丁寧に読んでみると、不思議なことに理解できることが多くなります。
この時点で、今度はB問題だけを1周します。
実質的には5周目です。
少し時間もかかりますが、どうしてもわからない問題は、またA問題の時と同じように、印をつけて、飛ばしてどんどん進みます。
6周目も同じように、B問題だけを先に進みます。
わからない問題は印をつけて、放置してかまいません。
ここまで来ると、かなり出来るようになっています。
次の7周目(B問題3周目)のときに、A問題でわからず何らかの印のついている問題と、B問題を解きます。
このときに、A問題のわからないものは、出来るようになっていることがほとんどです。
8周目になって、B問題のわからないものを少し丁寧に考えてみて、解説をしっかり読んでみるのです。
それでもわからない問題には、A問題の時と同じように、また違う色をつけておくのです。
9周目、10周目は、A問題とB問題の2つの色で印のついた問題だけ解きます。
わからなければ、解説をしっかり読んで理解して解き方を覚えるようにします。
これで、ほとんどの問題はできるようになります。
ここまで、時間をかけていいのは、小6生であれば、できれば2週間、長くても1ヶ月です。
小5の場合は、2週間が限界です。
ここまで基礎を徹底できれば、かなり算数の不安はなくなります。
できなかった軽傷の部分は、ほとんどなくなり、重症だった部分も、ほぼできるようになっているのです。
こうなると、かなり楽になるので、成績も少しずつ上がってきます。
夏以降に、このことはものすごく効いてきます。
ところが、ここまでしない方がほとんどです。
出来ないと言いながら、ご家族も、子ども達も何とか最小限でできるようにしたいと考えてしまいます。
だから、傷口が広がり、わからないままのところを抱えて、成績はもう上がらなくなり、志望する中学校は、夢のまた夢になってしまうのです。
本当に第一志望校に行きたい、少しでも成績を上げたいと思うのであれば、「この基本を徹底する」ことをやって欲しいと思います。
ぜひ、基礎基本を大切にし、徹底的にやってみてください。
わからない問題は最初は「飛ばしてしまう」ことです。
そのことで、出来るようになる部分を増やしてしまうことです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日になりますことをお祈り申し上げます。