中学受験と不登校(744)本当に塾が必要ですか?3


本当に塾・予備校が必要ですか?3


今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。

感謝申し上げます。


塾・予備校が本当に必要か、ということをお話ししています。


甲陽学院中学に合格出来た子どもと、公立中学に進学した子どもで、何が違ったのかを考えていただいていました。



甲陽学院中学に合格した子どもは、宿題もしっかりとやってきました。

本当に自分のやらないといけないことを、淡々とやる感じの子どもでした。


公立中学に進学した子どもは、塾の宿題を中途半端にしかやってこない子どもでした。

私が見ていて、基本的なことがわかっていないために、わからない、出来ないという状態でした。


この2人の子どもの違いは、なぜ起こったのかをお考えくださいと前回お願いしていました。


何かお考えになられたことがありましたでしょうか。



勉強ができる、できないということではありません。

これだけは、はっきりしています。


もっと言えば、今回お考えいただいたことは、勉強が出来るようになった、出来ないままだったという違いがなぜ起こったかという問いなのです。


この問いに対する私なりの答えはあります。

それが正解かどうかは、私にはわかりません。

ただ、結果として、勉強ができるようになり甲陽学院中学に合格をした、勉強が出来るようにならなくて中学受験に合格できなかった。

このことが何を物語っているかを考えてみて欲しいということなのです。



私なりの答えとしては、我が子のことをお母さんが信じ切れたか、信じ切れなかったか、という差だということにつきると考えています。


甲陽学院中学に合格した子どもも、最初は宿題ができないまま、塾に来ていました。


このとき、お母さんは「子どもが宿題をできていないまま塾に行っていたことを知りました。子どもには少し難しいのかもしれませんが、理解できていなかったりしますか?」とすぐに塾に電話をしてこられました。


「理解はできていると私は思っていますが、どうして、そう思われたのですか?」と私はお母さんに聞いてみたのです。


そうすると、「子どもが宿題ができないということは、理解が出来ていないか、量が多くて無理があるのか、体調が悪いのか、あるいはやりたくないのか、何らかの原因があると考えました。それが何かを親としてわかってやらないといけない、そして、彼がどう思っているのかをわからないといけないと思ったのです。」とおっしゃったのです。


この子どもの行動の原因となることを知り、そして、それに対する子どもの思いを知りたいと思っていらっしゃったのです。

ここで大切なことは、原因を知り「宿題をやらせたい」とはおっしゃらなかったのです。

出来ない原因を知り、そのことをどう思っているかを、親としてわからないといけない、というのは、簡単にできることではありません。

そこには、子どもがやらないのは、やらない理由があって、そこに思いがあると、お母さんが案じているのです。


我が子を信じているが故に、我が子の行動とその行動をとっている我が子の思いに、お母さんは思いを馳せていたのです。


だからこそ、子どもとしたら、そんな適当にやらずにいるとお母さんは思ってはいない、そんないい加減な子どもではないと信じられていることが伝わるのです。

そして、自分がうまくいっていないことを、心配してくれていることで、お母さんに自分の思っていることを、安心して正直に話せたのです。


子どもにしたら、信じられていることで、自分は自分であって良いと安心感があること、そのことで自分に自信が持てるのです。



公立の子どもの場合は、塾の宿題をやらずに塾に行っていることは、当然隠していました。

それを言えば、怒られる、叱られる、お母さんが嫌な顔をする、という思いしかなく、だからこそ隠すのです。


実際に、この子どものお母さんは、塾の宿題をしてきていないことが分かったときに、子どもを叱り飛ばし、とうしたら宿題をするかを考え、塾に「残って宿題をやって帰ってくるようにさせてほしい」とおっしゃって来られたのです。

宿題をやって欲しい、成績を上げて欲しいのは。実は子ども本人ではなく、お母さんだということに気がついていないのです。


なぜ、宿題をして行かないのか、ということを考えることもなくです。


当然、子どものことなど信じていると言いながら、子どもの思いなど全く考えておられませんでした。


その結果、子どもは自分の行動には、常に不安感が伴い、何となく心が落ち着かず、安心して行動できないために、授業の理解もあまりできず、宿題も手につかないのは当然のことなのです。



「子どもを信じている」と、ほとんどのお母さんはおっしゃいます。



でも、実際の行動は、その言葉とはかけ離れたものになっていることが多いのです。


そこに、「子どものため」という大義名分をおっしゃるのですが、実は、お母さんがそうして欲しい、ただそれだけのことがほとんどなのです。


子どもの言葉や行動の奥には、その子どものも思いが必ずあります。


その子どもの思いを聞いてあげることなく、ただ、親としてやらせることが、学力だけでなく、人としての成長も阻んでいることに、気がついて欲しいと、いつも思います。


そして、子どもが自分の存在を否定したような状態のまま成長し、心から安心できることもなく大人になってしまい、社会の中で活躍できずに苦しむ人生を送らせてしまうことがあることを、しっかりと理解し欲しいと思います。



最後までお読みいただきありがとうございました。


どうぞ良い1日になりますことをお祈り申し上げます。

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