中学受験と不登校(727)子どもの思いを感じる

子どもの思いを感じる
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
子どもの様子を見ていて、思うこと、感じることがいろいろあります。
すごく素直だなとか、構えているんだなとか、なかなか本音では話せないんだなとかを感じながら、様子を見ています。
見かけは明るく楽しそうでも、すごく悩んでいたり、辛い思いをしていたりすることもあります。
一方で、とても苦しそうに見えるのに、あまり深くは悩んでいないこともあります。
その子どもによって、表情、しぐさなど表面に出てくるものと、実際とが違うケースが結構あるものです。
それをいかに大人が理解するかが、子ども達の本音を知る上ではとても大切だと私は思っています。
不登校の子ども達や塾で出会った子ども達が、私にほんの少しだけ心を開いてくれて、話をしてくれるのは、私がこの子ども達の様子をよく見ているからだと思います。
思いますというよりも、子ども達がそう感じてくれているというのが正しいかもしれません。
これはすごく難しいことでもあります。
私は確かによく見ているのですが、それでも、私自身は感じているという方が正しいのではないかと思うくらい、感覚を大切にしています。
この感覚で感じることを、ご家族にも大切にして欲しいと思っています。
笑顔がすごくステキな中学生の女の子がいます。
この女の子がにっこりと笑っているのを見ていると、普通は、ステキな笑顔でかわいいなと思うのかもしれませんが、私は、最初にあった時から、違和感を感じていました。
何か違うと感じていました。
これは、はっきりと「思っていた」のではなく「感じていた」のです。
そこで少しずつ様子を見ながら、話をしていきました。
すると、少しずつですが話してくれるようになりましたが、はっきりと距離があることを感じました。
当たり前のことではあるのですが、中学生の女の子が、いくら塾の担当の先生だからと言っても、ものすごく遠い存在であることは間違いありませんから、距離を感じて当たり前なのです。
しかし、それよりも、もっと遠い心理的な距離、それは、警戒感に近いものかもしれませんが、そういうものを感じました。
この女の子が何かにひっかかっている、何かに困っている感じがずっとあったので、それが元かもしれないと思い、それが何かを考えるようにしながら、この女の子と接していこうと決めました。
そして、この子を絶対に否定しない、この子に対しては、彼女が間違っていたとしても、絶対に味方でいると決めて、この子に接していました。
つまらないことであっても、この子の味方になることで、この子が少しでも心を開いてくれるようになるまで、とことん向き合っていくようにしていました。
例えば、いただいたお菓子やちょっとしたお菓子があったときに、周りの子どもに一つずつ配っていると、「えっ?私のは?」って顔をするので、「あなたにあげないことは絶対にないから」と必ず言ってから渡していました。
そのうち、私も!と笑顔でアピールをするよになってくれたので、私も「どんなことがあっても、あなたにはあげるし、あなたを見捨てたりはしないからね」という思いを込めて、「あなたにあげなかったことはないでしょう?」と笑顔で接するようにしていました。
そうすると、今までは、あまり視線をあわせることも少なく、どこか目を見て話すことも苦手なところがありましたが、段々、目を見て話もしてくれるし、授業中も視線をあわせることが多くなってきました。
ある日の授業の時に、少し高校の話をしているときに、ふと視線が合ったときに、目が笑っているというか、ものすごく穏やかな目をして聞いていてくれて、その時に視線が合ったときに笑顔になってくれました。
やっと、少し心理的な距離が縮まったかなと感じられた瞬間でした。
だからと言って、今でもむやみやたらに、心の中に踏み込んだり、話を聞こうとしたりはしていません。
最初に感じた違和感は何だったのか、何が原因なのかは、何となくはわかってきてはいるのです。
しかし、それをあえて聞こうとは思っていません。
そんなことは必要ないのです。
この子に、どんなことがあっても絶対に見捨てない、指示・命令をしない、圧力をかけないことがはっきりと伝わり、何かあればいつでも話を聞くから安心して過ごしてほしいという、私からのメッセージが伝われば、それで十分だからです。
塾の先生として、そこまでする必要があるかと言われると、はっきり必要ないと私も思っています。
しかし、私は、子ども達と関わるときは、塾の先生としてであっても、フリースクールの相談員としての立場であっても、一人の人間として1対1だと思って、向き合っています。
ご家族なら、毎日、顔を合わせているので、違和感をすぐ感じ取れると思います。
「何か違う」と感じることは、とても重要なことです。
これは、明らかにお母さんの方が得意だと思います。
女性の方が感覚が鋭いと私は勝手に思っているからですが、お母さん方とお話ししてての実感でもあります。
その違和感に気がついた時には、意識をして見ていてあげて欲しいと思います。
それに気がつかなかったときに、問題が発生するのです。
それは、些細な問題かもしれません。
しかし、時には、子どもの命にかかわることになるかもしれません。
だからこそ、子どもの様子が「何か違う」と感じたら、子どもの様子を意識して見守って欲しいと思います。
その時に、お子さんがそれを感じて、安心してくれることも多く、大きな問題になる前にわかることもあるからです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。