中学受験と不登校(724)もう勉強をやめるの?

もう勉強をやめるの?
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
まだ、受験は続いています。
中学受験では、関東はこれからが本番という子どもも多いと思います。
高校受験はまさにこれから、大学受験は私大入試が始まり、受験生は懸命に合格に向けて努力をしています。
こんな中、関西では中学受験を終わった子ども達がいます。
結果は別として、とりあえず、終わった子ども達が、すでに出てきています。
これまで、懸命に努力をしてきたのですから、休憩したくなる気持ちはわかります。
しかし、これで何もしないという子ども達がいることも、困ったものだと思います。
これは、中学受験をして合格してきた子ども達を対象に、塾で教えていると、「よくこれで合格できたな」と思うことがあります。
塾に来てくれた時には、何も覚えていないに近い状態なのです。
中学受験の時にはできたことが、たった1ヶ月ほどで、見事に抜けてしまっているのです。
ある意味で、それでいいのですけれども、それにしても、中学受験が終わった後、何もしていないことがよくわかります。
そのくらいたいへんだったこともわかります。
辛かった気持ちも、わかってはあげられるのです。
しかし、それは、子ども本人が望んだことです。
どのような結果になろうとも、子どもが望んだことです。
しかも、中学受験では、たいへんなのは、終わった後からなのです。
合格してうれしい気持ちもわかりますから、合格した後、日々の生活を楽しんでいいのです。
だからと言って、何もしなくていいわけではないのです。
ここからがたいへんなのですから、日々、楽しみながらも、中学校での生活に向けて、勉強していかなければなりません。
中学受験の時のような、長時間、難しい入試問題に向きあうというのではありません。
これまでで苦手にしていたこと、中学が始まるまでに、やり直しておかないといけないことを、少しずつでもやっていかなければなりません。
このことを、子ども達が理解していないことがほとんどです。
これが、中学受験の最も良くないところなのです。
合格を目標にしてはいけないと私はずっとお話ししています。
合格はゴールではなく、スタートなのです。
ところが、中学受験の大手進学塾は、合格後のことは何も言いません。
合格することだけを目標に、子ども達を奮い立たせ、努力をさせます。
ですから、子ども達は合格が目標になり、合格したら好きにできるという思いだけで、がんばってしまうのです。
子どもですから、それも仕方がないことなのです。
ご家族も「終わったから少しくらいはいい」と言って、今までのようには言わなくなります。
子ども達は、これまで我慢したことを一気にやります。
それは、自分の中でずっと我慢していたことですから、思い切り楽しみたいに決まっています。
そうすると、もう歯止めが利かなくなります。
やりたいことを思い切りやることになります。
楽しいときに、また、勉強しようなどということは、考えることもありません。
そうすると、どんどん忘れていきます。
脳を勉強に使うことがほとんどなくなりますから、覚えていたことも忘れ、計算のスピードも、遅くなっていきます。
それよりも、一番の問題は、勉強する習慣をなくしてしまうことです。
机に向かうことを避けるようになり、嫌だったことをしないようになっていきます。
そうすることで、
楽しくない→やりたくない→やらない→忘れる→わからない→楽しくない
と負のループになっていきます。
中には、「どうせ中学始まったら、ろくに遊べなくなるから、今のうちに思い切り遊んでおく」
という子どももいます。
こういう子ども達のほどんどは、中学に入ってからも結局、勉強をしようとはしません。
なぜなら、やろうとしても、勉強する習慣もなくなり、中学受験まではわかっていたようなことも、わからなくなっていることがわかると、やる気をなくし、どんどんやらなくなるからです。
これはヤバイと思っても、もう、楽しいことが目の前にあるので、そちらに引っ張られ、やらないようになってしまいます。
もう嫌だ、やりたくないとなってしまいます。
自分が望んだ受験ですら、そうなっていく子どもが多いのです。
まして、望まない受験であったなら、その思いはさらに強くなります。
そうなれば、中学受験の時よりも、どんどん学力は下がり、合格した学校でも、成績は奮わないどころではなくなることになってしまうのです。
そんなために、受験したのではないはずなのに。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。