中学受験と不登校(708)なぜ?と考える


なぜ?と考える


今日も私のブログにお立ち寄りいただき、ありがとうございます。

感謝申し上げます。


旭進学会の荒井先生の1月4日のブログに、こんな投稿がありました。

旭進学会 Kumaブログ

「日経、お前もか!」

http://72net.blog73.fc2.com/?no=2083#comment


内容は、作家で旧皇族・明治天皇の玄孫にあたる竹田恒泰さんが、Youtubeで、日本経済新聞の記事を取り上げて、お話をされていることについて、荒井先生が、大手新聞が、い加減な情報を流していることについて、書いていらっしゃいました。

Youtubeで竹田恒泰さんもかなり怒っていらっしゃるのですが、まあ、怒るのも当たり前なのです。



異常気象とか、地球温暖化という言葉をすごくよく聞くようになりました。

気候変動と言う言葉もよく使われるようになりました。

私は大学、大学院時代に少しばかり気象学をかじったのですが、当時は、今ほどではなかったように思います。


日本気象学会によると、「気候変動」とは、海洋の変動や火山の噴火、太陽活動の変化などの自然要因や、人間活動による温室効果ガスの増加、森林破壊などの人為的な要因によって、気候が変動することをいいます。

その気候変動というのは、ものすごく長い期間で考えないといけません。


この気候変動の自然要因の中では、海洋の変動や火山の噴火、太陽活動の変化など以外では、地球の自転軸の傾きや地球が太陽の周りを回る軌道が、周期を持って変動することによって生ずる2万~10万年スケールの北半球夏季の日射量の変動に関係があると考えられています。

この2000年くらいの気温の上昇は、この変動だけでは説明できないこと、15世紀以降、太陽の活動は活発になっていないことから、自然の条件だけで現在の気温上昇が説明できないものになっていることが、人為的なことにより地球が温暖化していると言われている一つの要因です。

また、地球は、氷期と間氷期が約10万年の周期で起こっていたことはよく知られています。


このように、気候変動というのは、少なくとも数千年、あるいは数万年単位で考える必要があるものです。



ここで、荒井先生のブログの中の話に戻ります。


Youtubeで竹田恒泰さんは、日本経済新聞が、「木や石炭で調理23億人 温暖化対策で注目 器具普及でCO2削減」という記事を載せていることに触れていらっしゃいます。

簡単に言うと、世界では23億人くらいの人が、まだ、木や薪を燃やして調理をしているが、その薪を燃やすことが二酸化炭素の排出をしているので、それをやめさせるために、器具を普及させるべきだというのが、日本経済新聞の主張なのです。


竹田さんもおっしゃっていますが、これほどバカげた話はないのです。


この「数十年」くらい生きてきた木は、光合成で空気中から取り入れた二酸化炭素を使って体を作っています。

その空気中から取り入れた二酸化炭素をもとにしてできた植物の体である木や薪を燃やして、再び、二酸化炭素として空気中に返しても、プラスマイナス0です。

こんなことは、小学生の子どもでもわかります。



木や薪を燃やすことは、数千年から数万年単位で考えないといけないようなことではなく、数十年の間のことであり、しかも、二酸化炭素の排出はプラスマイナス0なのですから、考えるほどのことですらありません。


それをあたかも、「こんなことをしているから、温暖化が止まらないのだ」と言わんばかりの日本経済新聞の書き方は、明らかにおかしいのです。



しかも、器具を使うということは、電気やガスを使うということです。

世界的に、発電方法の多いものは断トツで火力発電です。

石油、石炭、液化天然ガスという化石燃料を燃やす火力発電が圧倒的に多いのです。

この3つで世界の発電量の80%以上を占めているのです。


23億人全部が電気を使うとすると、全人口が70億人くらいですから、今、全世界が使っている電気量よりも、1.5倍くらいの電気が必要になります。

そのために使用される、石油、石炭、液化天然ガスが1.5倍になるということは、薪を燃やすことから比べれば、異常なまでに多い二酸化炭素の排出になることなど、少し考えればわかることなのです。

しかも、木や薪を燃やしても、二酸化炭素はプラスマイナス0なのですが、電気を作るために化石燃料を燃やせば異常なまでに多くの二酸化炭素を排出するのです。

それを、二酸化炭素の排出を減らすために、器具の普及(電気の利用)など、あり得ない話なのです。



これは、ガソリンエンジンの車を、電気自動車にすることで、化石燃料であるガソリンを燃やすことをやめられるから、二酸化炭素の排出を抑えられると言っていたことと、全く同じことを言っているのです。


ガソリンエンジンで走る車が出す二酸化炭素量よりも、電気自動車のために排出される二酸化炭素の方が比較にならないくらいに多いのです。

なぜなら、電気自動車のバッテリーを充電するために、大量の電気を使うので、その電気を作るために火力発電所で大量の二酸化炭素を排出します。

それならなら、ガソリンエンジンの方がよほど二酸化炭素の排出は少ないのです。



ですから、マスコミが言っていることが、全く同じ論法なのです。



子ども達は、見事にこの手の話にひっかかります。



「なぜ?」「どうして?」と考えることができていないのです。


マスコミが言っていることが本当なのかどうか、というのが、今、兵庫県知事の問題だったり、自民党の税制調査会長の123万円問題だったりで、今、問題になっています。

そういうことも、子ども達は知りません。



「学ぶ」ということは、「なぜ?」と疑問を持ったり、興味関心を持ったりすることから始まると、私は思っています。


この、興味関心を持つことや「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つことが、子ども達が考える力をつけ、そのための情報を調べ、自分で判断する力を養ってくれる大元なのです。



そういう力をつけてもらうために、いつも、問いかけることをご家族にも、ぜひ、していただきたいと思いますし、ご家族も一緒に「なぜ?」と考えて欲しいと思います。


今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


今日も良い1日をお過ごしください。

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