中学受験と不登校(689)中学不登校生の内申対策2

中学不登校生の内申対策2
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
先日、「探究横丁ちょいすくプロジェクト」でオンラインセミナーで、少しだけお話させていただく機会があり、そこから、中学不登校生の進路について考えています。
今回は、中学不登校生の内申対策について、前回に続いて一緒に考えてみたいと思います。
内申点対策を考えた際に何ができるかを、昨日、あげてみました。
もう一度、あげてみたいと思います。
(1)学校との関係
・担任の先生と定期的に連絡を取る
・スクールカウンセラーとの面談を活用
(2)提出物の管理
・宿題やレポートは可能な限り提出
・提出方法について担任と相談(親からの提出も可能な場合あり)
オンラインでの提出が認められないか確認
(3)テストへの対応
・定期テストは可能な限り受験
・別室受験の相談
・追試験の機会があれば活用
・特別な配慮の要請
・不登校の事情を学校に説明
・診断書がある場合は提出
・評価方法の配慮を依頼
(4)学習について
・自宅学習をしっかり行う
・オンライン学習の活用
・放課後等に個別指導を受ける
(5)登校について
・学校行事等への参加
・体育祭や文化祭など、可能な行事には参加
・委員会活動、クラブ活動などができる範囲で参加
・保健室登校など、段階的な登校を検討
最初に、しばらくの間、学校に通えない状況で、まだ、先のことを考えられない時には、子ども本人にできることはありません。
まず、「健康で豊かにひきこもること」を目指してください。
この時は、ご家族も将来の不安や、この後どうなるのかということを心配して、同じように動けないかもしれません。
でも、ここでご家族は、行って欲しいなら、はっきりと行って欲しいということを自覚した上で、でも、学校に行けずに苦しんでいる子どもに「学校に行け」というようなことは、絶対に言わないと覚悟することが必要です。
その上で、(1)をしっかりと行ってほしいと思います。
子どもが動けるようになるかどうかはわからないけれども、学校の先生とはしっかりと関係を構築しておくことです。
それは、できれば担任が良いと思いますが、担任が信頼できない場合は、学年主任でも教頭先生でも校長先生でもかまいません。
信頼できる先生としっかりと関係を構築しておいてほしいと思います。
また、スクールカウンセラーの先生には、話を聞いてもらっておくことも良いと思います。
子どもが少し自宅で落ち着いてきたときは、少しずつ学習のことをご家族が一緒に考えてあげてください。
その時も焦らず、わかるところ、できるところから始めるのが良いと思います。
始めるときに、美術、音楽、保健体育、技術家庭などの技能教科から提出物と絡めて始めると、やりやすいと思います。
ここで、学校の先生との関係が構築できていると、(2)のことができるようになっていきます。
提出物にどのようなものがあるのかが、いち早くわかるようになるので、その提出物を、しばらくはご家族がもらいにいくとか、送ってもらうとかして、自宅でするようにしていくのです。
この提出物を出すときには、しばらくは、ご家族が持っていくか、送るようにします。
もし、子どもが学校に行けるようなら、放課後でも良いので、学校に持っていくのが良いと思います。
というのは、これまで私が一緒に学んだ子どもの一人は、学校の授業には参加できないのですが、放課後、生徒の完全下校時刻の後、私と一緒に学校の門の前まで提出物を持っていき、担任に手渡すようにしました。
そうすると、その曜日1日分を中学校が出席として扱ってくださることになりました。
これは、中学校の担任とその子のお母さんが、しっかりと関係を構築していたからであり、そのことを、校長先生も理解をしてくださり、頑張って来てくれているのだからと、提出に行った日は、出席扱いをしてくれたのです。
そうすると、提出物を受け取りに行くことを提案すると、行ってみるということで、それまでは、お母さんが受け取りに行ってくださっていたのですが、自分で月曜日の放課後に受け取りに行き、火曜日から木曜日でやって、金曜日に提出に行くということができるようになりました。
そうすると、月曜日と金曜日が出席扱いになり、提出物も出しているので、技能教科で体育以外は、内申点をつけてもらえる見通しがたったのです。
そこから、5教科についても、少しずつ取り組むようになっていきました。
各教科の宿題を提出物としていただけるようになり、それをフリースクールで一緒に考えてやってみて、提出するようになりました。
わからないところを、わからないと書いて出すことで、先生が細かく説明を書いて返してくださるようになり、先生方にも理解してもらえるようになり、先生方への信頼も出てきて、放課後の提出物の受け渡しに担任以外の先生が、一緒に来られて、簡単にお声がけしてくださるようになり、5教科についても、内申点をつけていただける見通しついてきたのです。
そうすると(4)と(3)への動きにつながっていくようになっていきました。
もちろん、これは、中学校の先生方とご家族の関係性がしっかりとできあがっていたからです。
また、この対応についても中学校によって当然異なります。
もっと細やかに対応してくださる中学校もあれば、この程度では、内申点はつけられないという中学校もあります。
ただ、内申点を少しでも良い点数でつけてもらうために、何ができるかを考えた結果、行ったことです。
良いか悪いかということでもありません。
中学校に通えないことから考えた苦肉の策なのです。
でも、やってみないことにはわかりませんから、これも一つの方法だとお考えいただき、中学校の先生方とご相談してみられるのが良いと思います。
次回も、もう少し不登校からの内申対策を一緒に考えてみたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。
※「探究横丁ちょいすくプロジェクト」の第3回の様子は、Youtubeで一般公開されています。
ぜひ、ご覧ください。
第3回
教員×保護者
学びの多様性を本気で考える
選択肢を広げる教育!
~受験が変われば、子どもも大人も世の中も変わる~
https://www.youtube.com/watch?v=ToOE0ub-cFk&t=249s