中学受験と不登校(685)不登校生の進路の問題

今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
昨日、12月8日(日)に「探究横丁ちょいすくプロジェクト」のオンラインセミナーで、少しだけお話させていただく機会がありました。
この準備段階で私が考えたことと、当日、他の方のお話を聞いて感じたことを、今日は皆さんにもお伝えしたいと思います。
この「探究横丁」ですが、
「探究横丁は子どもも大人も『好き』でつながる学校」
というコンセプトで運営をされています。
この探究横丁では、いくつかのプロジェクトがあり、「ちょいすくプロジェクト」はその一つです。
「学校以外の学びをフラットに選べる(チョイス)とちょいと学べるの二刀流!」よいうのがコンセプトです。
この「ちょいすくプロジェクト」の第3回が昨日12月8日(日)に実施されました。
第3回
教員×保護者
学びの多様性を本気で考える
選択肢を広げる教育!
~受験が変われば、子どもも大人も世の中も変わる~
私も登壇させていただき、お話をさせていただきました。
MCというかファシリテートをしてくださったのは、「元小学校教諭 探究スクールThere代表」の椙村拓也さんです。
椙村さんの進行でお話を進めていきました。
まず一人目が北海道在住の「教育探究家」の廣田由佳さん。
不登校で学校の授業に参加していないという事実だけで、通知表の主体性の項目のほとんどが「C」になってしまうとのことでした。
中学生であれば、この部分が内申点になり、進路の選択肢に著しい影響を及ぼすので、今後、お子さんが中学校に進学した後、校長先生ともお話ししながら考えていきたいとのことでした。
二人目が私ですが、私の内容は後ほど。
三人目が、「学校からはみでた3児の母」こと、ゆきてぃさん。
徳島県の「神山まるごと高専」を受験された娘さんのことをお話しいただきました。
落ちても「いい受験だった」そう言える貴重な体験をお話しいただきました。
単なる教科のペーパー試験は行わない方式での入試を受験されたとのことでした。
この受験は、自分と向き合い、自己理解を深めるきっかけになったそうで、娘さんも、お母さんであるゆきてぃさんも、不合格でも良かったと言える受験だったそうです。
この廣田さん、ゆきてぃさんのお話を聞かせていただき、また、準備段階から感じたことも含めて私のお話したこともあわせて、お伝えします。
一番の問題は、高校受験の「柔軟性の無さ」です。
この神山まるごと高専のような入試を行っているところは、それほど多くありません。
推薦入試では、さまざまな方法がとられていることは、公立高校でも国立・私立高校でもあることは、良く知られています。
大半の学校は「内申書」が必要であり、そこには「内申点」の記載が必要になります。
それでも、生徒募集のほとんどが通常の教科のペーパーテストによる選抜試験です。
公立高校は内申点が必要ですが、国立や私立の高校でも、当日のテストの点数だけでなく、内申書記載の内申点が必要な高校もあります。
この「内申点」をつけるためには、原則として、学校に通っていることが条件になっていることがほとんどです。
要するに不登校になれば、内申点の問題が出てくるため、その点が不登校の子ども達の進路にとって、大きな壁になっていることは、長い間、問題になっています。
フリースクールなどの民間団代に通うことで、学校の出席扱いになっている場合でも、内申点については、そのことがほんのわずかプラスに働いている程度でしかありません。
しかも、民間団体へ通っていることの評価は、中学校によっても異なります。
これが中学校側の問題です。
一方で、高校側の問題もあります。
特に全日制普通科高校の問題です。
高校側には大きな特色を打ち出すことができず、選んでもらう側として、子ども達や保護者に通いたいと思わせるような点があまりありません。
結果的に偏差値や高校卒業後の進路などだけが、学校選びの判断基準になってしまっているのが現状です。
私立高校は設備やクラブ活動など、様々な取り組みを紹介して、生徒募集をしていますが、公立高校ではあまり特色を打ち出せず、しっかりと受験生にアピールもできていないところがほとんどです。
このような状況で、実施している選抜試験がペーパーテストと内申点によるものであれば、結果的には、受験生も、内申点を含めた点数で考えざるを得ません。
大学受験が、総合型選抜や学校推薦型選抜を重視し始め、ペーパーテスト一色ではなくなってきている現状から考えると、柔軟性がなく、まして、不登校になれば、かなりの不利益を被ることになるのは否めません。
私がこれまで不登校の子ども達やご家族と接してきて、こういうことを感じていましたし、何とかここを変えていきたいと思い、お話させていただきました。
ところが、まだ、もう一つ気になることがあり、そのことも、昨日はお話させていただきました。
それは次回、お伝えしたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。