中学受験と不登校(677)学習以前の問題(11)


学習以前の問題(11)
~本音と建前~


今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。

感謝申し上げます。


塾に来てくれる子ども達の「やる気が出ないと勉強できない」という問題についてお話しています。


前回、質問をさせていただきました。

お考えいただけましたでしょうか?


お父さん、お母さんには


①「なぜ、中学受験させたいのですか?」
②「どこの学校に行かせたいのですか?」
③「その学校が良いと思う理由は何ですか?」
④「地元の公立中学校では、なぜダメなのですか?」⑤「その中学に通わせることで、子どもに何を学んでほしいのですか?」

⑥「どんな人になって欲しいのですか?」

ということをお聞きしました。


この中で⑥の問いに対する答えは、どのようなものでしたか?


「どのような人になって欲しい」というものですから、進学、就職、お金、そういったものは入っていないと思います。

「安定した生活を送れる人」などというお金の話が入っているのであれば、それを除いて、考え直していただきたいと思います。


仕事やお金は重要なことだと私は思います。

ご家族として、子どもの将来をご心配になるお気持ちは当然です。

そのことを否定しているのではありません。


どのような人、という問いには、お子さんの「人となり、人柄」についてお聞きしているのであり、そこには、お金や仕事のことが入らないのが普通です。

ですので、どういう人になって欲しいのか、という点について、おうかがいしているのです。


この時に、「他人を蹴落としてでも、どのようなことでも、常に一番になる人」みたいなことは、考えないと思います。


どのようなお答えでもいいのです。

お父さん、お母さんがお考えになる、お子さんになって欲しい「人物像」なのですから、正解なんてありません。


そこで、もう一つ、お聞きします。

お答えいただいた「人となり、人柄、人物像」に心の底から、そのようになって欲しいと思いますか?

その度合いというのが全くそう思わないのを0,絶対にそうなって欲しいのを10とするといくらくらいになりますか?


本当にそう思っていますか?

どこかで、「そうは言っても、それは理想だよね」と思っていませんか?


問題はそこなのです。

どうせ、それは理想論で、そんなことは現実的に無理だと、お父さん、お母さんが思っていることが問題なのです。


建前と本音だとすると、それは、本当には思っていないことになります。


中学受験の場合、特にお母さんの影響は大きいのです。

お母さんが、本音と建前を使い分けると、子どもも本音と建前を使い分けるようになります。


これが成績が伸びない大きな原因になってしまうのです。

本音と建前という、ものすごく日本的な思考が、子どもが中学受験でうまくかない原因になるのです。


「あなたのために、塾に通わせてあげているのよ」と、お子さんにおっしゃっているお母さんを、いったい何人見たかわかりません。


これは、本当ですか?


本当だというのであれば、どのようにお子さんのためになるか、お子さんに説明してあげてください。


今時、こんなことを言っていたのでは、子どもが中学受験で志望校に合格できる可能性はきわめて低いと思います。


なぜなら、中学受験するのは自分のためだ、などと感じる子どもが少ないからです。

「あなたのために、塾に通わせてあげているのよ」と言いながら、塾に行ってほしいのはお母さんだろ?と思っている子どもが圧倒的に多いと言っても過言ではないと思います。

子ども達は、大人の思っていることをはっきりと見透かしています。


ただ、子どもだから、それに逆らうこともできません。

それと、将来的に損か得かということになれば、きっと得なんだろうと、何となくは思うから、少しくらいは勉強してもいいかと思っている子どもが、ものすごく多いのは、これまで教えてきた子ども達が、嫌というほど教えてくれました。

その本音と建前は、ものすごく「まずい」ことになることは、よくよく覚えておいていただきたいと思います。



今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

今日も良い1日をお過ごしください。

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