中学受験と不登校(663)私立中学での不登校(7)

私立中学での不登校(7)
~私立中学への復帰は難しい~
今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
先日より、私立中学校に合格したけれど、通えなくなる子ども達のことを考えています。
せっかく合格した私立中学。
子どももご家族もどうしても戻りたい、もう一度復帰したい。
そう思われることがあると思います。
特に難しい学校であればあるほど、ご家族はそう思うのではないかと思います。
というよりも、今までご相談いただいたご家族は、ほぼ全員、そうおっしゃいました。
私は、最初に必ず「それはものすごく難しいので、正直なところ、あきらめて他の方法をお考えになることをお勧めします。」とお伝えしています。
それくらい難しいのです。
公立中学で不登校になった子どもが学校復帰することでも、そんなに楽なことではありません。
そこに、猛烈なスピードで学習が進み、しかも、大半の子ども達がそれについていけているところに戻るのですから、並大抵のことではないのです。
それだけではありません。
公立中学と言えども、市町村、中学校の校長先生などによって、全く対応が違いますから、一律には言えませんが、各公立中学で細かく対応もしてくれていることが、最近増えているのです。
中には、同じような対応をしてくださる最難関の中学校も関西にはあります。
関東やほかの地域は、私は正直なところ、存じ上げませんが、関西の最難関中学の一つの学校は、公立並みの対応をしてくださるところがあります。
しかし、それ以外は、原則として、公立中学校のような細かい配慮などないことがほとんどです。
たとえば、
・自宅への配慮ある連絡
・担任の家庭訪問
・学校の学年団の先生によるサポート
・スクールカウンセラーと保護者の面談
・別室登校の出席認定
・オンラインによる授業参加の許可
・教育支援センターへ通うことでの出席認定
・民間フリースクールへの参加による出席認定
など
公立中学ではこういった対応をできることがあります。
しかし、私立中学では、こういう細かい対応や配慮はほとんどありません。
というよりも、する必要がないからです。
高い授業料を払っていても、私立中学には原則として、この配慮をする必要がないのです。
なぜなら、国が親権者の義務として定めた義務教育期間なので、公立中学に通うことができるのに、わざわざ私立中学を受験して、自ら通いたいという意思表示をしているのですから、通うことが大前提なのは当たり前なのです。
そういう誓約書の提出を義務付けている私立中学校もあります。
誓約書などなくても、公立ではありませんから、本人と保護者の意思で入学試験を受け、合格をして、通いますという意思表示をしたのですから、通うことが大前提なのです。
それを、私立中学に配慮を求めるというのは、私立中学側から本末転倒と言われても仕方がありません。
中学生であっても私立中学に通うことは、義務教育年齢であっても、どこにも私立中学で学ぶ必要性はないのです。
ですから、私立中学校が配慮はないと考えることが当然で、自力復活以外に道はないと考えるのが妥当です。
その上で、学習へも対応しないといけないのですから、私立中学への学校復帰は、かなりハードルが高いのです。
それでも、どうしても学校復帰をしたい、させたいということで、お預かりして、学校復帰ができた子どもが何人かいます。
この子ども達の場合は、いくつかのことがうまくいったことが大きかったと思います。
それと、学習の遅れに対応することができたことです。
これについては、長くなりますので、また次回、お伝えしたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。