中学受験と不登校(639)自分を認める

自分を認める
今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
前回まで、自分の感情のコントロールを中心にお話してきました。
その中で、自分の間違いにも責任をもつことも前回お話ししました。
今日は、「自分を認める」ことについて、一緒に考えてみたいと思います。
不登校になった子どもが、自分の今の状況を受け入れられず、学校にいけないことでイライラしたり、このままどうなるかわからず不安になったりすることがあります。
中学受験や高校受験でも、成績が上がらず、同じようにイライラしたり、不安になったりします。
もちろん、大学受験でも同じです。
このときの子ども達の心の中では、何が起こっているかを考えたことがありますか?
「どう思ってるの?」
「何を考えてるの?」
と聞くことは簡単です。
というよりも聞きたくなりますよね。
でも、そことは、少し違います。
ちょっと立ち止まって考えてみてください。
こうして聞いてみたことがある方もいらっしゃると思いますが、納得のいく返事がありましたか?
表面的な返事ではなかったですか?
下手をすると「だまれ!」「うるさい!」「向こうへ行け!」などと言われませんでしたか?
これは、「頭で考えている、思考している」ということを聞いていて、そこではないのです。
そうではなくて、「どう感じているか」、ということなのです。
子どもたちの心の奥底には、「学校にいけない自分はダメな人間だ」「こんな成績でみんなに迷惑をかけている」といった思いがあるかもしれません。
それも、お母様、お父様が心配をしてくれているということを、肌で感じているからなのです。
そう感じたことが、自分を認めることを難しくしているのです。
認めることは、ご家族の思いに応えられないことを意味するののですから、子どもにしたら当然です。
では、私たち大人に何ができるでしょうか?
まず、子どもたちの感情を受け止めることが大切です。
ゆっくり話をしてみて、お子さんが「自分をダメだと思っている」とわかれば、「そう感じているんだね」「辛いよね」と、共感の言葉をかけてあげましょう。
その時に、批判や否定をせずに、ただ寄り添うだけでいいのです。
この時に、間違っても励まさないことです。
励ましてうまくいくことも、たまにはありますが、多くの場合、子どもにしたら、「もっとがんばれ!」とムチ打たれる気持ちになるからです。
次に、子どもたちの小さな成長や努力を認めてあげることです。
「今日は少し朝、起きられたね」「宿題を頑張ったね」など、些細なことでも褒めてあげましょう。
そんなこと、できても意味がない!とお子さんが怒ったとしてもです。
スモールステップで、一つひとつ、できるようになったこと、できたことを認めてあげていくことで、子どもも自分で「そうだな、できたな」と自分を認められるようになっていきます。
そして、失敗や間違いを恐れない環境を作ることも重要です。
「テストでできなくても大丈夫だよ」「学校行こうとしただけでも立派だよ」と伝えることで、子どもたちは安心して挑戦できるようになります。
私自身、長年、塾講師とカウンセラーをしてきて、多くの子どもたちと接してきました。その経験から言えるのは、自分を認められる子どもは、困難にも強く、やがて大きく成長していくということです。
ご家族の皆さん、焦らないでください。
子どもたちの成長には時間がかかります。
でも、あなたがそばにいて、温かく見守り続けることが、何よりも大切なサポートになるのです。
これほど勇気と自信を持つことができることはないのです。
自分を認めるということは、完璧を目指すことではありません。
自分の弱さや欠点も含めて、まるごと受け入れることなのです。
それは大人である私たちにとっても、簡単なことではありませんよね。
だからこそ、親子で一緒に学んでいけばいいのです。
「お母さん(お父さん)も間違えることあるよ」
「でも、それも含めて自分なんだって思うようにしているんだ」と、親自身の経験を話してあげるのもいいかもしれません。
最後に、皆さんにお伝えしたいことがあります。
子どもたちが自分を認められるようになるためには、まず親である皆さんが自分自身を認めることが大切です。
自分に優しくなれば、きっと子どもにも優しくなれるはずです。
今日も、あなたは素晴らしいお母様、お父様さんです。
そのことを忘れずに、子ども達と一緒に、少しずつ成長していきましょう。
明日も、皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。