中学受験と不登校(629)中学受験塾のストレス


中学受験塾のストレス


今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。


前回は、成績をあげる秘訣ともいえる、「ものおじせず質問する」ということについてお話ししました。

今日は、「中学受験塾のストレス」について、お話したいと思います。


これは、関西の中学受験塾でよくみられることなので、関東や他の地域では当てはまらないかもしれません。

しかし、中学受験塾では、多かれ少なかれ、あることだと私は思っていますので、参考にお読みください。


最近、中学受験の過熱と共に、小学校の低学年の頃から、大手進学塾に通わせる傾向があります。

小1や小2の頃から、灘中受験コースなどと銘打つコースに入れたことで、ご家族がうかれてガンガンやらせるケースをよく耳にします。


私はこれについては、やめておく方がいいと、はっきりと反対の立場です。


私が塾講師になってからのお付き合いである、旭進学会の荒井先生も、この小学校低学年からの大手中学受験塾に入れることに反対されています。

荒井先生も私も、小学校低学年から中学受験大手進学塾に入塾して、潰れてやめていく子ども達をたくさん見ています。

ですから、実体験としてやめた方がいいとお伝えしています。


この中学受験大手進学塾に通う子ども達が、明らかに、調子が悪くなり、行動がおかしくなる時期があります。

それが5年生の9月です。

実は、5年生の夏期講習でも本当は行動がおかしくなる可能性があるのですが、学校がない分だけ何とかなってしまっているだけなのですが、


なぜ、この時期なのかというと、中学受験大手進学塾の学習内容が、難しくなること、宿題の量が増えることがあります。

関西では、カリキュラム進度の早い、浜学園、希学園、馬渕教室などでは、夏期講習あけの9月くらいまでで、おおよそ小学校の内容が一通り学習が終わります。

教科やクラスによっても、違いはあるかもしれません。


この頃に一通りが終わるということは、ここから先は、完全に入試に向けた問題を扱うことになり、それと向き合うことになります。


また、この頃から、はっきりと受験を意識し始めることにもなります。


受験を意識し始めるということは、成績、偏差値を露骨に気にするようになるということです。

そこに宿題の量が、少しずつ増えはじめます。

宿題の量が増えてくるのですが、少し増えただけでも、問題の難易度が上がっているために、かなりの負担感になります。

出来ない子ども、苦手分野に取り組む子どもにとっては、ものすごく苦痛に感じます。


・入試問題を解くために、応用問題が中心のカリキュラム
・宿題の増加
・成績、偏差値、塾のクラスを強く意識する


こういった、いよいよ入試へ向けての戦いが本格的に始まるという感覚は、子ども達には、ものすごくストレスになるのです。

これに耐えられない子ども達が、おかしな行動をとり始めます。


おかしな行動をとる前に、まず、

・学校からの帰りが遅くなる
・塾へ遅刻していくようになる
・塾の宿題をやらなくなる、
・宿題の答えをうつすようになる
・塾からの帰りが遅くなる
・塾を休む回数が増える

こういうことが見られたら、注意が必要です。


もうストレスにすでに耐えかねているのです。


この段階で、すでに塾の学習に何らかの問題が生じていることがあります。


ところが、それを個別指導や家庭教師をつけて、塾でわからないことを解消させようとご家族が動くと、さらに悪化してしまいます。


そうすると、

・これまでまじめにやってきた子どもが、他の子どもに嫌がらせやいじめを行うようになる

・髪の毛を抜き始める(抜毛症)

・すぐに怒ったりキレるようになる

・学校に行きたがらなくなる・登校を渋る

こういった行動がみられるようになります。


これは、はっきりと中学受験大手進学塾での学習がストレスになっていると言って良いと思います。


こうなると、これ以上の成績のアップは期待できないことがほとんどです。

もう心が折れてしまっています。

これを無理させた場合、学校に行けない、塾をやめる、ということになってしまいます。

こうなっては本末転倒です。


子ども達は、ご家族の期待に応えたいと思っていますから、自分からは、辛い、しんどい、塾をやめたいとは言えません。

ここで、子どもの心の悲鳴を感じられなければ、子どもの心に一生モノの傷を負わせてしまうことになることを、ご家族はよくよくお考えいただきたいと思います。


なぜなら、中学受験大手進学塾は、このようなことには、何も対応をしてくれないからです。



最後までお読みいただきありがとうございました。

今日も良い1日をお過ごしください。

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