中学受験と不登校(623)余計な競争をしない

余計な競争をしない
今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。
人として「どうあるか」ということを一つの大きなテーマにして、お話しています。
前回、中学受験大手進学塾の帰りの子ども達の話をしました。
彼らが最も気にしているのは成績であり、偏差値です。
この偏差値というものは、テストを受験したすべての子どもの中での、自分の位置でしかありません。
それが、まるで、自分のこれからを決めるかのような感じで受け取っていることが、そもそもおかしいと感じなければいけません。
ところが、子ども達はこの偏差値で競争している、させられています。
私は中学受験を否定したいのではありません。
どの入試であっても「選抜試験」なのですから、競争があるのが当たり前です。
だからこそ、むやみやたらに、競争をあおることは、子ども達の心に大きな負荷をかけることになり、良くないと考えています。
競争が自信を育てる、人格を育てると考えている方が非常に多いのです。
そういう一面はあるかもしれません。
しかし、多くの場合、子ども達は、ただ、ただ心を疲れさせ、ストレスを抱え、かえって受験勉強の質を下げ、第一志望校に合格できなくなっています。
競争では、そもそも、勝つ人よりも負ける人の方が多く設定されています。
中学受験でも、倍率から考えても、不合格になる人の方が多いことがほとんどです。
競争に負ける、中学受験で言えば、不合格になることかもしれませんが、そうなると、まるで人として、もう駄目なんだというようになってしまうことがあります。
子ども達の中で不合格になれば、もう人生終わりだと、大真面目に思っている子どももいます。
こうして、競争をして合格をしたあと、自信を持つことができる人もいるかもしれませんが、競争につかれて、合格した学校に行くことにも疲れて、学校に行けなくなってしまうこともあります。
まして、不合格になった子ども達の中には、何もかも嫌になって、勉強をしなくなる子どももいるのです。
だからこそ、受験前に、他人と比べないこと、入試には不合格もあること、あくまで勉強という切り口だけで点数化して合否を決めているだけで、合格でも不合格でも、人として否定されることもなければ、人として自分を否定することもしてはいけない、というようなことをしっかりと子どもとご家族が話をしておく必要があります。
そうでなければ、本当に集中して中学受験のための勉強などできません。
競争は、子ども達の心に大きな負荷をかけてしまいます。
それでも、競争をしないといけないのであれば、あくまで、過去の自分と競争するだけにしておくことです。
あとは、模試も入試も、一人の人として、勉強したことの結果だけを比べられるもので、子ども自身の人格を比べるものでも、否定されるものでもないことを、しっかりとお伝えください。
そして、入試の結果が、良くても悪くても、人のすべてを決めるなどという、バカげたことを、子ども達には思わないで欲しいと思います。
そのようなことを、どれだけ成績が悪く、腹立たしく思ったとしても、ご家族は、お子さんには決しておっしゃらないでください。
その一言が、子ども達の心に、一生の傷をつけることもあるのですから。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごしください。