中学受験と不登校(604)こんな子どももいます

こんな子どももいます
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塾に通ってくれていた子どもの中に、高校生の男の子がいました。
高校1年生の終わりから塾に来てくれた子どもです。
この子どもと最初に話した時の印象は、ものすごく賢いんだろうな、というものでした。
京都大学医学部の学生達と話した時と同じ感触でした。
以前、浜学園に勤めていた時に、専任講師をしていたのですが、講師の育成も担当していたので、その時に、協力してくれた京大医学部の学生達と同じような頭の回転の速さを感じました。
久しぶりに本当に頭の回転の速い、勉強のできる男の子というのが印象でした。
ところが、この男の子が全く勉強をしないのです。
こちらが少し指定をして、やらせるとあっという間に覚えるし、出来るようにもなっていきます。
それは、私自身の「この子はできる!」という実感を裏切らないものでした。
ところが、全くこちらが言わないとやろうとしないのです。
ただ、ひたすらゲームをして、夜遅くまで起きていて、高校でも良く寝ていました。
通っていた高校は国立大学の附属で、高校入試を受けて合格していますから、入試の時には、かなりできたのだと思います。
それもそのはずです。
入塾時の面談で低いときで偏差値は72くらいあったとのことでしたから。
この男の子、1年くらいは好きなようにさせていたら、お母様から退塾のご連絡がきました。
そこで、お母様からもお話をお聞きして、全くやらないので、これ以上、通う意味がないと本人が言っているとのことでした。
今後の道筋だけつけて、終わりにしたいので、本人に一度、塾に来るように伝えてもらうようにしました。
お母様はかなり恐縮した感じでたが、私の中では仕方がないなあという思いと、なんか違うなあという思いがありました。
本人と話してみないとわからないと、この男の子が来て、話を聞いてみたのです。
塾を辞めたいという話を聞いたけれど、それでいいか?ということを聞くと、「はい」というので、今後はどうしていく?と聞いてみました。
大学は無理に行かなくてもいいんじゃないか?専門学校でもいいし、フリーターの道もある。
就職してもいいんじゃないか?という話をすると、とりあえず、大学くらいは行かないといけないかなとは思ってるけど、勉強する気にはならないと言うのです。
じゃあ、偏差値の低い大学でいいやん、というと、そこに行って何か学べることが有りますか?と聞くので、無いことはないけど、学べる環境かどうかはわからない、と伝えると、それは嫌だなあと言うので、じゃあ、どこなら妥協できる?と聞きました。
関西であれば、産近甲龍くらいなら、というので、家の距離を考えると、そう数はないなと。
「それなら、ちょっとやれば合格できるやろ」と私が言うと、「親が産近甲龍なら受験料は出さないとか言ってキレられました。」と言うのです。
このあたりから、何となく、おかしな感じがしてきて、ここはゆっくり聞いた方がいいと思い、「それならどこならご家族はOKなの?」?と聞くと「関関同立なら」
なら、そこで手を打とうという話になりました。
そこで、どうして行けばいいかという話をしてながら、少し、突っ込んで聞いたのです。
中学受験はしなかったのか?という私の問いに、中学受験をしろと塾の先生にもご家族にも言われたらしいのですが、しなかったそうなのです。
どこの塾に行っていたか聞いたところ、関西の中学受験大手進学塾だったのです。
しかも、6年生では、常にTOP5には入っていたと。
「灘中を受験しろと言われなかったのか?」と聞くと、「ものすごく親や塾の先生に言われて、それが嫌で受験しなかった。」というのです。
なるほどなあ、そうだろうなあと思いました。
ところが、この男の子、この中学受験騒動の後、もっといろいろ考えていくのです。
そうして、高校受験後、やらなくなっていくのには、彼なりの理由があったのです。
それは、長くなるので、次回に書かせていただきます。
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