中学受験と不登校(751)本当に塾が必要ですか?10

本当に塾・予備校が必要ですか?10
今日も私のブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
感謝申し上げます。
塾・予備校が本当に必要か、ということの10回目になります。
中学受験の大手進学塾の講座について、今日は一緒に考えてみたいと思います。
前回、通う日数の問題をお話して、どのように中学受験塾を活用するかを、お考えいただきました。
通う日数についてくる問題が、特訓講座やオプション講座の問題です。
それと切り離せないことが、どのような問題を解くことが重要かということです。
学んだことを身につけるために、しっかりと問題を解き、どこがしっかりと理解できていて、何がわかっていないのかを自分で見つけることが大切だとお伝えしました。
そのために、「塾に通う日数を増やさない」ことをお考えいただきたいとお伝えしました。
また、土日をびっしり塾に通ってしまうと、子ども達の体と心の疲労を回復する時間が全くなくなってしまうこともお伝えしました。
大人で言えば、平日に残業ばかりさせられて、土日は休日出勤させられるようなブラック企業に勤めているのと同じことだとお伝えしたと思います。
それでは、子どもがもちません。
そのために、土日の講座を受講しないとすると、問題になるのは、特訓講座やオプション講座を取ることができないことです。
正直なところ、特訓講座やオプション講座を取る必要はありません。
特訓講座やオプション講座を受ける必要はないと私は考えています。
勉強を集中してできるこどもで、処理も早く、時間的に余裕がある場合は受けても良いと思いますが、偏差値がそれほど高い状態ではない場合は、それよりも、基本問題の理解を徹底する方が、成績が上がり、合格しやすいことは間違いありません。
たとえば、日曜日に行われることが多い志望校別特訓などは、受けなくても問題はないのです。
それよりも、日曜日は自宅で、一週間で予定を消化しきれなかった塾の宿題を解いたり、その週に解いた問題で、やり直しても間違えた問題をもう一度解いたりする時間にあてることの方が大切です。
それができているのであれば、いろいろな中学校の過去問を時間を測って解いても良いと思います。
これには理由があります。
ここで重要なことは、勉強している問題のレベルが大きく関係します。
偏差値と一言で言っても、母集団によって異なるため、これは一つの例だとお考えください。
今、偏差値が65の中学校を目指しているとします。
このときに、偏差値がまだ50にも届いていないのに、65の志望校を目指している子ども達ばかりの講座を受けて、その内容が身につくと思われますか?
まだ、偏差値が50くらいであれば、基礎が固まっていない状態です。
反対に言えば、偏差値65の中学校であっても、基礎がしっかりできていれば、問題を解くことが全くできないかと言うと、そんなことはありません。
そのために、基礎を徹底することの方が成績を上げるためには必要なのです。
今の子ども達は、同じ問題を繰り返し解くことを、ものすごく嫌がります。
しかし、基礎の徹底には、基本から繰り返し解くことが何よりも早く、基礎を身につけることができます。
ですから、大手進学塾のテキストの基礎から標準までの問題を、少なくとも5回は解き直しておくことで、基礎の抜けや忘れてしまうことを徹底して防ぐことが大切なのです。
偏差値65の中学を目指すのであれば、夏の模試で60にも届いていないのであれば、基礎がぬけているところがかなりあるはずです。
その基礎の抜けを何としても徹底的に叩き込んでしまわない限り、どれだけ難しい問題を解いていても、合格することは難しいことは、お分かりいただけると思います。
子ども達は、模試の結果を指摘すると、ミスしただけとか言うのですが、そのミスすることを減らすことができない限り、入試での合格はありません。
そのために、基礎の徹底に時間を費やさないといけないのです。
私は、毎年のように、国公立大学の医学部医学科への受験生への指導をしていますが、合格してもらうためにすることは、基礎の徹底だけです。
それで、十分、合格できるのです。
もう一つの問題は志望校別の授業です。
中学校によって入試傾向が違います。
第一志望校以外は受験しない場合でも、志望校別特訓は受ける必要がありません。
どうしてかというと、傾向が突然変わった場合、対応できないような学力では、意味がありません。
実際に、1校しか受験しない方はほとんどいないと思います。
ある特定の学校に絞った講座を受けて、その学校のための練習をすれば、下手をするとすべり止めの中学校もすべて不合格になってしまいます。
確実に合格するためには、どんな問題にも対応できる土台をしっかりと作り上げることが必要なことは、ご理解いただけると思います。
時間の使い方、取り組み方の練習のためには、入試問題1年分を時間を測って解く必要があります。
ですから、日曜日にまとまった時間をとって、算数なら算数を1年分ずつ、時間を測って解くことの方が大切なのです。
成績を上げるためには、まず、基礎を徹底することです。
そのために、通っている塾の小4の最初から小6の夏まで通常授業のテキストの基礎から標準までの問題を少なくとも5回は解き直して、そこに出てくる内容は、確実にできるようにすることが最優先です。
そして、それができれば、次は、入試問題を1年ずつ、時間を測って解く練習です。
それは、受験の可能性のある中学校のものを中心にランクの低い学校のものから順に解いていくことです。
そこで間違ったことはすぐに解き直して、何を間違ったのかを確認して、身につけていくことです。
それと、時間をどのように使えばよいのか、どの問題から解くのがい良いのかを考えながら解くことで、模試や入試本番の時の時間の使い方を考えられる練習をするのです。
灘中や開成中であっても、満点を取る必要はありません。
基礎をまず徹底して、そこができるまでは、難しい問題に手を出さないことです。
塾から特訓講座やオプション講座を取るように勧められても、基礎ができているかどうか、1週間の時間の使い方を考えて、余裕がなければ断る勇気を持って欲しいと思います。
周りの子ども達に流されたり、塾の勧めで不安になってオプション講座を受講させることがないように、十分お考えいただきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も良い1日になりますことをお祈り申し上げます。