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偏差値が落ちたとき、親がすぐにやってはいけない対応

偏差値が落ちたとき、親がすぐにやってはいけない対応
中学受験の生活面・メンタル面を考える(19)


今日も私のブログにお越しいただき、ありがとうございます。

感謝申し上げます。

模試の結果が返ってきた日のことを、思い出してみてください。

封を開ける前から、少し胸がざわついていたのではないでしょうか。

「今回はどうだろう」 「前回より下がっていたらどうしよう」

そう思いながら、おそるおそる成績表を見る。

そして、偏差値の数字が前回より下がっていたとき、頭の中が真っ白になる――。

そんな経験をされたお母さんは、きっと一人や二人ではありません。

私はこれまで、中学受験のお子さんとそのご家庭を、長年にわたって見てきました。

その中で、何度も何度も、同じ場面に立ち会ってきました。

偏差値が落ちた。 クラスが下がった。

あと数か月で本番なのに、成績が伸びるどころか、下がっていく。

そんなとき、お母さんの中で、ある「気持ちのスイッチ」が入ります。

「なんとかしなければ」
「このままではいけない」
「もっと勉強させなければ」


そして、お子さんに向かって、こう言ってしまうのです。

「なんでこんな点数なの?」
「ちゃんとやってたの?」
「このままじゃ間に合わないよ」

その言葉が出た瞬間、お母さんご自身も、本当はわかっているはずです。

「あ、また言ってしまった」と。

でも、これは、お母さんが悪いのではないのです。

子どもの将来を心配しているからこそ、出てくる言葉なのです。

愛情の裏返しなのです。

ただ、今日お伝えしたいのは、その言葉を「すぐに」言ってしまうことで、もっと大事なものが見えなくなってしまうということなのです。

偏差値が落ちたとき、お子さんの中で起きていること

偏差値が落ちたとき、お母さん以上にショックを受けているのは、実はお子さん自身です。

お子さんは、お母さんよりも先に、自分の成績表を見ています。

「下がってる……」
「お母さんに怒られる……」
「もうダメだ……」

そうやって、家に帰る前から、何度も自分を責めているのです。

そんな状態で、帰宅したお子さんに向かって、

「なんでこんな点数なの?」

と言ってしまうと、お子さんの中で何が起きるか。

「やっぱり、自分はダメなんだ」
「お母さんもがっかりしてる」
「もう、勉強しても無駄だ」


――こうして、心のシャッターが、静かに降りていきます。

親がすぐにやってはいけない3つのこと

41年見てきた経験から、偏差値が落ちた直後に「やってはいけない対応」を3つ、お伝えします。

① 原因を問い詰める

「なんで下がったの?」
「どこができなかったの?」
「ちゃんと勉強してたの?」

これらの言葉は、一見「冷静な分析」のように見えます。

しかし、お子さんにとっては「責められている」としか感じられません。


なぜなら、原因はお子さん自身が一番わかっていないからです。

わからないから、できなかった。 わからないから、答えられない。
答えられないから、もっと責められる。

この悪循環に入ってしまうのです。

② 勉強量を増やす

「もっとやらないと間に合わない」 「今日から塾の自習室にも行こう」 「ゲームは禁止」

成績が落ちた瞬間、勉強量を増やす・・・。

これは、一見、理にかなった対応のように見えます。

しかし、偏差値が落ちるときというのは、お子さんの「容量」がもう限界に近いことがほとんどです。

そこに、さらに量を積み増す。

すると、どうなるか。

体に症状が出始めます。 朝起きられなくなります。 お腹が痛くなります。 塾に行きたくないと言い始めます。

そして、本番までもたなくなるのです。

③ 他のお子さんと比べる

「〇〇くんはクラスが上がったらしいよ」
「△△ちゃん、すごく頑張ってるんだって」

これは、お母さんとしては「励まし」のつもりかもしれません。

しかし、お子さんが受け取るメッセージはただ一つ。

「お母さんは、私じゃなくて、あの子の方がいいと思っている」

これだけです。

比較された瞬間、お子さんは、お母さんへの信頼を失います。

これが最も言ってはいけない言葉なのです。

では、何をすればいいのか。どうすればいいのか。

答えは、シンプルです。

「何もしない」ことです。

正確に言えば、「すぐには何もしない」ことです。

偏差値が落ちた直後の72時間、この3日間は、何も対策を打たない方がいいのです。

なぜなら、この3日間は、お子さんもお母さんも、感情が揺れているからです。


感情が揺れている状態で打つ手は、ほぼ間違います。

その代わりに、この3日間でやっていただきたいことが、一つだけあります。

お子さんに、こう声をかけてください。

「今回、つらかったね」

それだけです。

なぜ、それで十分なのか

「つらかったね」という言葉は、お子さんに、こう伝わります。

「お母さんは、私の気持ちをわかってくれている」 「責められない」 「ここは、安全な場所だ」

そう感じたとき、お子さんの中で、ようやく「次、どうしよう」という前向きな気持ちが、少しずつ沸き上がってきます。

そうして、動き始めるのです。

これは、私が41年間、8,000人以上の子どもたちと向き合ってきて、何度も何度も確認してきたことです。

子どもは、責められているときには動けません。 

安心したときにだけ、ようやく動き始めるのです。

それでも不安なお母さんへ

「でも、そんな悠長なことを言っていて、間に合うんでしょうか」

そう思われるお母さんも、いらっしゃると思います。

そのお気持ち、よくわかります。

中学受験は時間との戦いでもあります。 焦る気持ちが出るのは、当然のことです。

ですから、今日お伝えしたかったのは、「永遠に何もするな」ということではありません。

「順番を間違えないでください」ということなのです。

まず、お子さんの心を整える。

次に、お子さんと一緒に「これからどうするか」を話し合う。 そして、最後に、具体的な対策を打つ。

この順番を守れば、偏差値の下落は、必ず立て直せます。


逆に、この順番を間違えると、立て直すどころか、お子さんが受験そのものから降りてしまうことになります。

そうさせてしまうのも、お母さんなのです。

一人で抱え込まないでください

ここまで読んでくださって、

「頭ではわかるけど、いざその場になると、また言ってしまいそう」

そう感じておられるかもしれません。


それも、当然のことです。

我が子のこととなると、誰でも冷静ではいられません。

そんなときに、ご家庭の状況を一緒に整理し、お子さんに合った言葉のかけ方を一緒に考える――そんな相談相手として、私のような立場の人間が役に立てることがあります。

「うちはどうすればいいんだろう」

そう感じておられたら、一度、ご相談にいらしてください。

41年の経験と、8,000人以上のお子さんと向き合ってきた中で得たことを、あなたとお子さんのためだけに、お話しさせていただきます。

▶ 偏差値で迷ったときに読んでほしい記事はこちら:「中学受験と不登校(702)中学受験は変わらない」

▶ ご相談はこちらから(生活面・メンタル面の個別相談)

最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今日も良い一日でありますようにお祈りしております。


ー中学受験と不登校(1027)ー

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